一次ラウンドを4連勝で突破し絶好調の侍ジャパンの中で、ただ一人と言っていいほど不調に悩まされている村上宗隆選手。
今さら言うまでもなく、彼は昨シーズン、王貞治氏が持つ日本人シーズン最多本塁打記録を塗り替えた歴史的バッター。WBCは世界にその名を轟かす意味でも恰好の舞台だったはずが…
不振を極めるその姿にはネット上でも
- どうしたんだ、村上
- 何でこんな打てないの?
- 昨年はあんなに打ててたのにどうして…
など、不調の理由が気になるファンが多いようです。
この記事では、村上宗隆選手がWBCにおいて全く力を発揮できていない理由、原因にスポットを当てていこうと思います。
もくじ
村上選手の不振に対する世間の声
村上選手の現状を心配する声は本当に多く挙がっています。
村上選手のここまでの成績
まずは改めてWBCにおける村上宗隆選手のここまでの成績を振り返っておきましょう。
打率1割台の体たらく
↓が3月13日時点での侍ジャパンの野手成績です。
大谷選手は投手として登録されているのでここに名前はありませんが、一次ラウンド4試合を終えて打率.500(12打数6安打)、1本塁打、8打点と、惚れ惚れする数字を残しています。
対する村上選手はと言うと…
- 打点.143(14打数2安打)
- 0本塁打
- 2打点
という成績。当初の期待とはかけ離れた数字であることは間違いありません。(ちなみにこの2打点も四球押し出しと犠牲フライによるもの)
4番の仕事を全く果たしていない!
村上選手がマズいのは4番として全く機能できていない点です。
栗山監督のスタメンオーダーはここまで1〜5番が固定されていますが、それぞれの打率は
1 ヌートバー .429
2 近藤健介 .467
3 大谷翔平 .500
4 村上宗隆 .143
5 吉田正尚 .417
と、明らかに村上選手で流れが止まっています。
正直な話、あの相手レベルの一次ラウンドで1試合もコールドゲームがなかったのは意外です。
村上選手が「4番の仕事」を最低限でもこなしていれば、もう少し試合も早く終わって無駄な投手起用をしなくても済んだかもしれません。
相手からも舐められているヤバさ
村上選手の絶不調は相手チームにも完全にバレており、直近のオーストラリア戦ではこんな屈辱的な↓状況にもなっていました。
ヌートバー選手から三者連続フォアボールだったのですが、それはあくまで相手が厳しいコースをついた結果。これはヌートバー選手、近藤選手、大谷選手の選球眼を褒めるべきです。
ところが一転、村上選手に対してはバリバリストライクゾーンの甘い球を3球連続して投球。
これが「舐められている」以外の何だと言うのでしょう。しかし…
そんな甘いコースの球も村上選手は三球三振
もう目も当てられない状態であることが分かります。
村上宗隆、なぜ打てない?
村上選手の不振はもう誰の目にも明らかです。ではなぜここまでの状況になってしまったのでしょうか…。
不振の理由①太り過ぎ
まことしやかに囁かれているのがこの「太り過ぎ」です。
村上選手は元々かなりガッシリした体型であり、だからこそあのパワーが生み出されるわけですが、ここ最近は少々ウエイトが上がりすぎている感があり…
写真の角度やユニフォームの加減もあるのでしょうが、お腹がかなりポッコリ出ている気がします。
さらには首周りのお肉もたっぷりで、アゴが半分無くなっています。これではスラムダンクの桜木花道に「タプタプ」されても文句は言えません。
体重が増えすぎると…
ホームランバッターとしてのパワーを維持する必要があるのは分かりますが、あまりに体重が増えすぎると敏捷性や反応速度は当然下落します。
そんなことはプロアスリートである村上選手は百も承知でしょうが、いわゆる「ベスト体重」というものをまだ村上選手が掴みかねているという可能性はあります。
不振の理由②研究され尽くしている
二つ目の理由は「相手チームによる執拗な研究」です。
しかしこれは逆に考えれば”日本人最多本塁打記録を持つ、最年少三冠王の侍ジャパンの4番打者”を徹底的に研究しないチームはないでしょう。村上選手は相手チームからかなりマークされる存在であるのは間違いありません。
苦手なコースや球種、スイングスピードから打球の高さ・方向といった傾向まで、こと細かい研究がなされていると思われます。
他のバッターも条件は同じ…
ただ、この「研究されている」というのは他のバッターも同じことです。
特に大谷選手などはもう嫌と言うぐらい研究され、相手チームも彼を抑えるためにありとあらゆる手を尽くしているはずです。
しかしそれを物ともせず結果を出し続けているわけですから、村上選手にもこの壁を乗り越える必要があると言えます。
不振の理由③大谷選手への劣等感?
先述の通り、侍ジャパンで村上選手の前を打つのは大谷翔平選手です。
つまり村上選手は、ネクストバッターズサークルという至近距離で、世界一の野球選手のバッティングを目の当たりにしていることになります。
同じ野球人としての差をまざまざと見せつけられ、その劣等感からメンタルをやられてしまったとしても不思議はありません。
山川穂高選手も…
大谷選手のバッティングに関しては以前、同じ侍ジャパンの山川穂高選手が
「あれはね、何て表現したらいいんだろ。マジで野球辞めたいっす。マジで『つまんね』みたいな感じ」
と発言。もちろんこれは山川選手独特のジョークも混じっていますが、
「あれは努力しても無理でしょうね。ちょっと同じ競技やってるとは思えない」
と続けており、こちらが本音でしょう。
つまり、プロとしてトップレベルの実績を持つ山川選手から見ても大谷選手の才能は異常であり、村上選手も同様に、大谷選手のあまりの凄さに戸惑っている面もあるのではないでしょうか。
村上選手はまだ若い!
アレコレと不振の理由を挙げておいて何ですが、村上選手はまだ弱冠23歳の若武者です。
その風貌や威圧感からすでにベテランのような貫禄がありますが、世間で言えば大学を出てようやく社会人デビューした人と同じ年齢。精神面や自己管理能力の未熟さがあって当然です。
「シン」・本塁打王として日の丸を背負うプレッシャーも並大抵のものではないでしょう。普通の人間なら怖くてバッターボックスに立つことすらできないかもしれません。
それでも村上選手は臆することなく相手投手に立ち向かいます。
どこかで必ず、彼のバッティングに救われるときが来るはずです。栗山監督もそれを信じて彼をスタメン・4番で起用し続けているのだと思います。頑張れ、村上!
村上宗隆、打てない理由は若さ故の未熟さか…
WBCで不振を極める村上宗隆選手、その不調の理由に迫ってきました。
考えられる理由として
- 太り過ぎ
- 相手からの徹底的な研究
- 大谷選手への劣等感
の3点を挙げましたが、それらの根本的な要因は村上選手の若さにあると思われます。
この苦境を乗り越えられるか否かはもちろん本人の力にかかっていますが、ファンの声援というのも大きな意味があると思います。
打てないからと誹謗中傷するのではなく、こういうときだからこそ温かい気持ちで激励するのが我々の役目ではないでしょうか。
村上選手の「ペッパーミルパフォーマンス」ももっと見たいぞ!