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2021年発行

マルテのラパンパラとは?うざいと批判される理由は…グラティとの違いについても

阪神タイガース/マルテ選手の「ラパンパラ」がTwitterトレンドに上がるなど引き続き話題です。

マルテ選手がラパンパラを披露するとファンも大きく盛り上がります。

いよいよペナントレースも佳境。

前半の勢いは少々ナリを潜めてしまった感のあるタイガースですが、主力がきっちり仕事をすれば戦力上位なのは疑う余地なし。

マルテ選手にはどんどんラパンパラを見せつけてほしいのですが…

しかしそのパフォーマンスには、以前も批判の声が寄せられた「グラティ」同様、なぜか否定的な意見も。

この記事では、マルテ選手のラパンパラについて改めてその解説と、なぜ批判されるのか、そしてグラティとの違いについても掘り下げていきます。

マルテ選手のラパンパラとは

まずはマルテ選手のラパンパラとは何なのかを改めて解説します。

マルテ選手がホームランを打った後のパフォーマンス

ラパンパラとは、マルテ選手がホームランを打った後にベンチ前で行うパフォーマンスです。

古くはラミレス選手の「アイ~ン」や「ゲッツ!」、最近では山川穂高選手の「どすこい」など、ファンと喜びを共有できるホームラン後のパフォーマンスは、プロ野球の大きな魅力のひとつでもあります。

ラパンパラの意味

ラパンパラの意味については、マルテ選手の故郷・ドミニカ共和国の公用語であるスペイン語のスラングと言われています。

強引に訳すなら「元気になる」とか「お金を稼ぐ」とかそんな意味になるようです。

マルテ選手本人は母国の芸人さんのギャグだと発言

マルテ選手本人はラパンパラについて

ドミニカの芸人さんがやっているポーズなんだ。
みんな、いつもアクティブな気持ちになれるようにやっています。

と発言しています。

この発言からも分かる通り、ラパンパラには「これ!」という意味はないと考えていいでしょう。

日本人だって「アイ~ン」や「ゲッツ!」の意味なんて外人さんに説明できないですよね。

実際のラパンパラの動画

↓実際のラパンパラの動画はこんな感じ。(1:00辺り~)

マルテ選手がベンチのチームメイトと一緒に喜びを分かち合っている様子が見て取れます。

ラパンパラがうざいと批判される理由

一見すると微笑ましいパフォーマンスであるラパンパラですが、他チームのファンからは「うざい」と批判の声が聞かれているようで…

ホームラン後のパフォーマンスには以前から賛否両論ある

ラパンパラに限らず、ホームラン後のパフォーマンスについては昔から批判的な声が上がるものです。

例えば先ほど例に挙げたラミレス選手の「アイ~ン」。

これには当時、中日ドラゴンズに在籍していたギャラード投手が激高しラミレス選手と険悪な雰囲気になったこともあったようです。

相手への挑発行為と取られる

批判の声の最も大きな要因は「挑発行為」と取られてしまうことです。

そりゃあ選手だってファンだって、相手チームの選手にホームランを打たれるだけでも面白くないのに、その上さらにパフォーマンスまでされたら…

挑発された!と受け止めてしまう人もいるでしょう。

メジャーでは御法度

ホームラン後のパフォーマンスについてラミレス選手はこんな風に語っています。

「メジャーでは、こんなパフォーマンスはしません。相手を侮辱する行為だと受け取られます」

sportivaより

野球の本場メジャーリーグで行われていないということも、批判的な声の要因と言えそうです。

グラティとの違い

ホームラン後のパフォーマンスの中でも、特に大きな批判にさらされたのが「グラティ」でした。

グラティとは

グラティは2013年に阪神で本塁打を打った後に流行したパフォーマンスで、当時在籍していた西岡剛選手が考案したものでした。

本塁打を打った選手と、ベンチ前の選手たちが両手で3本の指を立て、両腕をスタンドに向けて振り上げるという内容。

↓実際のグラティの動画

ところが球団OBから「見ていてよい気持ちがしない」「相手チームへの敬意の念がない。報復で死球を受けても仕方がない」など批判の声が上がるようになります。

そしてこの年に優勝を逃したことも影響し、グラティはこの年限りで封印されてしまったのです。

グラティもファンと喜びを共有するため

グラティもラパンパラと同じく、得点が入った喜びをファンと共に分かち合いたいという選手たちの思いが込められたパフォーマンスでした。

というか、それ以外にパフォーマンスの理由なんてないんではないかと…。

グラティも概ねファンには好評でした。

メジャーがどうなのかは置いておいて、ここは日本です。

「挑発」や「侮辱」なんて意味がないことぐらいは分かりそうなものですが…

時代背景が関係している?

グラティは封印されてしまいましたが、ラパンパラが批判の声もありながら続けられているのは、このコロナの影響も関係しているのではないでしょうか。

野球ができる喜び、そしてそれをファンと一緒に分かち合える喜び。

そんな今まで当たり前だったことが、本当はどれだけ尊いものだったか…

メジャーがどうこう、OBがどうこうではなく、ファンと共に分かち合う「今、この場所、この瞬間」こそ大事だと、プロ野球界は気付いたのかもしれません。

マルテのラパンパラはホームラン後のパフォーマンス!これからもファンあってのプロ野球!

マルテ選手のラパンパラはホームラン後のパフォーマンスであり、それはドミニカの芸人さんのポーズがベースになっているようです。

ラパンパラという言葉自体の意味はハッキリとはしていませんが、とにかく選手とファンが一体になれる、日本野球界独自の文化であるということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

マルテ選手がガンガンこのパフォーマンスを見せれば、タイガースは日本一がすぐそこに見えてくるはずです。

あと佐藤輝明選手も頑張れ!