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NewPost 2021年発行

【黒幕による人類管理?】ワクチン陰謀論が消えない理由とは 2021.5.17

コロナウイルスは拡大し始めた当初から「陰謀論」が渦巻いていました。

「人為的に作られた生物兵器だ」とか「中国による人類征服計画だ」とか、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

ところがそれがあまり話題にならなくなると、今度はそのワクチンに対する陰謀論が騒がれ始めたのです。

一見すると何の裏付けもないお粗末な説ですが、それがここまで根強く残るには何か理由があるのではないか…

ワクチン陰謀論はそもそもどんなものなのか

その根拠にはどんな背景があるのか

人間のどんな心理がそれを信じさせるのか

と言った観点から分析していこうと思います。

ワクチン陰謀論とは

ワクチンによって人間を操作する

世界中で人々が接種するコロナウイルスワクチン。

ワクチン陰謀論者は、これに人間を操作できる超極小のマイクロチップや、人間のDNAを操作する遺伝子を入れて接種させる、というのです。

これについてはテレビのバラエティや、再生数を稼ぎたいYouTuberがノリで喋っているだけではありません。

福井県の斉藤新緑県議(64)は町議から数えて議員生活30年を誇る大ベテラン。県議会議長も務め、今や自民党県連のナンバー2、会長代行の大物議員。

これほどの人が「コロナのワクチンにはマイクロチップが入っていて、5G電波で操られる。打てば5年で死ぬ。ワクチンは殺人兵器だ」と話しているのです。

もちろん肩書きやキャリアで発言の真偽は決まりません。

しかし、地位も名声も手に入れた人にさえそう思わせる「何か」があるのもまた事実ということではないでしょうか。

普通に考えたらありえない話

そうは言っても、そんなことはありえないと思うのが普通です。

大体、誰が何の目的でそんなことをしようとしているのか。全人類を相手にそんな計画を推し進められるのはもはや宇宙人でもなければ不可能です。

では何故、ここまでワクチン陰謀論を唱える人々が多いのか?

それは今回、我々が接種するワクチンの仕組みにあります。

mRNAというワクチン

今回我々が接種するワクチンは、今まで人類が使用したことのない仕組みでできたワクチンです。

それがm(メッセンジャー) RNAというワクチン。

これは通常のワクチンのように病原体そのものを投与するのではなく、「病原体のごく一部だけを作る設計図」を投与するようなイメージです。

体の中で設計図をもとに病原体の一部ができ上がると、体はそれを「異物」と誤認し免疫を作ろうとします。

この仕組みを利用したのが今回のコロナウイルスワクチンであり、mRNAワクチンを人類が接種するのは史上初です。

「設計図」というワードが与える印象

設計図というワード―――ここに陰謀論を裏付ける要素があると思われます。

体の中で変異したり組み立てられたりするワクチン、というイメージがまるで機械のように捉えられ、人間を操作する遺伝子やマイクロチップという発想に至っているのではないかと思うのです。

陰謀論を唱えたくなる事象

他にも陰謀論を唱えたくなる事象はいくつかあります。

  • コロナの特性があまりにも人類に対して的確なダメージを与えてくること → 人工的に作られた可能性
  • 有効な治療薬の存在が全く表に出ないこと → 情報操作されている可能性
  • ワクチンが今までにない仕組みなのに十分な治験もなく打ち始めたこと → 人類の操作が始まっている可能性
  • 人口爆発の抑制計画は本当に存在していること → 日本でも1974年に採択

といった要素が、様々な憶測につながっているのです。

少し考えたら分かる、mRNAの脆弱性

ただ少し考えたら分かります。

mRNAワクチンが、全人類を操作できるようなものではないということが。

よく知られている通り、コロナワクチンはマイナス70度で保管され運ばれてきます。これはその温度でないと溶けて効果を失ってしまうからです。だからマイナス70度でその動きを止めている。

つまり人間の体内に入ってきても、そんな温度の中で長々と活動などできるわけがないということです。

もちろん先述の通り十分な治験はされていませんから、何年何十年後に影響が出る可能性も否定はできません。

でも仮にそうであるならば、若くてまだ人生先が長い人は打たなければいい話です。

接種は義務ではありません。ご存知の通り若い人は大半が無症状、症状があっても軽度の場合がほとんどです。コロナに感染して命を落とす可能性を恐れるぐらいなら、明日の交通事故に気をつけなさいというレベルです。

だったら将来への不安を抱えてまでワクチンを接種しなくてもいいという選択肢もあって然るべきだと思います。

人間の心理

理由や根拠を求める生き物

人間はあらゆる事象に対して「理由や根拠」を求めたがる生き物です。

それは「理由や根拠を求める習性を持っていた方が生存に有利だったから」です。

例えば太古の時代、何が食べられるもので何が食べられないものかも分からないような時代に、誰かが何かを食べて命を落としたとしましょう。

すると人間はそれを何故なのか、何が原因か、を考え対処してきました。その結果、人類はここまで生き長らえることができたのです。

新型コロナウイルスにも同じことが言えます。

何故こんなウイルスが蔓延しているのか?何故ワクチン接種はこんな慌てて進められるのか?

今までと違う状況に対して人間が抱く危機意識が、その理由と根拠を本能的に求めさせ、結果的に陰謀論につながっているのではないでしょうか。

希望的観測も?

また、陰謀論者の中には「人為的なものであってほしい」という希望的観測もあるのではないかと思ったりもします。

人為的なものであればそれを食い止める方法も必ず用意されているはずで、いつかこのような悲惨な状況は終わるのだ、と信じたい心がそうさせているのかもしれません。

まとめ

ワクチン陰謀論はそもそもどんなものなのか

その根拠にはどんな背景があるのか

人間のどんな心理がそれを信じさせるのか

について解説および考察をしてきました。そして、

  • ワクチン陰謀論はマイクロチップ等による人類操作計画である
  • mRNAワクチンの仕組みにその根拠がある
  • 陰謀論は人間が持つ「理由や根拠を求める本能」によって生まれる

ということをお伝えさせていただきました。

必要以上に不安を煽るような陰謀論には嫌気が差す方もいるかもしれませんが、実はそれが「人為的なものであれば対策はちゃんと用意してあるから大丈夫」という平和的思考から生まれているのかもしれないと思えば…

いや、やっぱり素直には受け止められない?(N)