クロワッサン症候群の女性がヤバいと話題になっています。
女性が自身の結婚や生き方に対して負の感情を抱いてしまうクロワッサン症候群は、非常に気の毒な状態である一方、同情の余地なしとの厳しい見方もあるようです。
ネット上でも
- どーすんのこれ
- 確かにかわいそうではあるけど…
- 自業自得
など、様々な意見が飛び交っています。
この記事では、クロワッサン症候群に関する解説とともに、そうした女性が大量に生まれてしまった背景や戦犯についても迫っていきたいと思います。
クロワッサン症候群に関する世間の声
クロワッサン症候群って造語の意味するところは隣の芝は青いってやつと同じじゃないですかね
— えぇそうですね〜 (@waitingfordawn4) April 22, 2023
耳馴染みのない方も多いようです。その内容は「残酷」なようですが…
クロワッサン症候群とは
それではまず、クロワッサン症候群とはそもそも何なのかを解説しておきます。
中年女性たちの心理的葛藤
クロワッサン症候群はWikipediaによると
人生の選択肢としての結婚を拒絶したが、結婚適齢期・出産適齢期を越え、自らの生き方に自信喪失し、焦りと絶望を感じている中年女性の心理的葛藤の形容
とされています。
「症候群」と銘打ってはいますが、身体的に何かの症状が表れるわけではなく、精神的なものであることが分かります。
クロワッサン症候群の由来は雑誌『クロワッサン』
クロワッサン症候群という名称の由来は、現在も刊行されている雑誌『クロワッサン』からです。
雑誌『クロワッサン』は、1978年ごろから「新しい女性の生き方を追う」というテーマで誌面作りを始めます。その中で特に「シングルマザー」の在り方や強さ、美しさを全面に押し出したことで、結婚しない生き方に憧れを抱く女性が急増。
この女性たちが、後にクロワッサン症候群を発症することになっていくのです。
急な方針転換
独身であることに正義を見出す読者が増える中、雑誌『クロワッサン』は、自らが生み出した大量のシングル女性たちを尻目にいきなり方針転換を図ります。
同誌は想定読者層を、在職の独身の女性から在職のヤングミセスにシフト。仕事と結婚生活を両立させ出産、そして夫の協力を得て子育てと仕事をオシャレに同時進行させる女性たちを取り上げるようになるのです。
これに置いていかれたのが、それまでのクロワッサンで特集された女性に憧れを抱いていた読者たち。
自分たちが正しいと思っていた生き方をいきなり否定されるような内容に絶望を抱き、それはやがて焦燥感や劣等感、さらには他者への攻撃性へと繋がっていくことになるのです。
命名はエッセイスト・松原惇子
「クロワッサン症候群」という命名自体は、エッセイスト・松原惇子さんが書いた書籍から。
松原さんは本の中で、自ら独身を選択した女性たちがその後中年となり葛藤する姿を描き、そのタイトルを「クロワッサン症候群」としたのです。この伝記はベストセラーとなっています。
雑誌に踊らされてかわいそう…?
クロワッサン症候群の女性たちは、雑誌「クロワッサン」の記事内容に踊らされ、自分の生き方に自信を失い葛藤するかわいそうな存在と言えます。クロワッサンが独身女性をやたらと肯定するような方針で誌面を構成しなければ、また違った人生を送れたかもしれないのです。
しかし、だからと言って被害者ヅラするのは違うという意見があるのもまた当然。その生き方を最終的に選択したのは紛れもない自分自身だからです。
やたらと攻撃的になる独身女性たち
クロワッサン症候群の女性たちが問題視されたのは、先日起きた「スープストック炎上騒動」でした。
スープストック炎上騒動
全国展開する人気スープ専門店「Soup Stock Tokyo」が、公式サイトで現在一部店舗の店内で無料提供している離乳食を全店に拡大すると発表しました。
すると一部からとんでもない角度で批判の声が挙がったのです。↓がその内容です。
・「スープストックは落ち着いていてひとりでも入りやすい店として選ばれることが多かったのでは。。。確かに子供が騒いでいたら他の店に行くかもなぁ。」
・「落ち着けないから、行きたくない」
・「子供苦手なのでしばらく行くのやめます…悲しい」
・「なんでそんな余計な事するんですか…もう2度と行きません」
・「最悪 客層悪くなるなあ」
・「ほんと嫌なんでやめてください。ギャーギャー騒がれるの聞くために行きたくないです」
一体誰がこんな馬鹿げた批判をするのでしょうか。
自分に子供がいたら、こんな発想には絶対にならないはずです。上記のような理解に苦しむ批判の出所は、子供がいない、または結婚していない「おひとり様」である可能性が非常に高いと言えます。
こうして「クロワッサン症候群の女性って心底ヤバいんじゃないか…」と危惧され始めたのです。もちろん、これらの批判を挙げたのはリアルタイムで当時の雑誌『クロワッサン』を読んでいた世代ではないでしょうが、同じような思考の持ち主は現代にも存在することが判明したのです。
少子化対策に対しても…
クロワッサン症候群の女性がヤバいと感じられるエピソードは他にもあります。↓は少子化対策に対するある一つの提言です。
提言の内容を要約すると
女性は所得が減ると結婚する傾向があるので、独身税は女性に課す方が少子化対策になる
というものです。
これは統計的事実に基づいた提言であって、何も独身女性の生き方を否定したり、世間から抹殺しようというような話ではありません。
それでも独身女性たち(の一部)は、このような提言に対して、発言者を敵対視しヒステリックに応酬してしまうのです。
「気持ち悪い」とか「なぶり○してやりたい」とか…そんな発想になるのはもう人として終わっています。
前述の通り、結婚していない、子供がいないという事実から焦燥感や劣等感が生まれ、それが他者への攻撃性に繋がる、というクロワッサン症候群の症例をここに垣間見ることができます。
ヤバいのはその精神性
クロワッサン症候群の女性がヤバい!と言われるのは、その哀れさに対してではなく、やたらと攻撃的な精神面に対してです。
とにかく何に対しても否定的で周りを批難し、他者の意見も客観的事実すらも受け入れず、自分の生き方だけを肯定する…、そうしないとやっていけないのかもしれませんが、それでは幸せから遠のくばかりでしょう。
もちろんすべての独身女性がそうだというわけでは当然ありません。独身でもクロワッサン症候群に罹らず、胸を張って生きている女性もたくさんいます。
しかし、雑誌『クロワッサン』が生み出したモンスターは実在し、それは時代を超えて現代にも生息しているというのもまた事実なのです。
背景や戦犯は?
ここからはクロワッサン症候群の女性たちが生まれてしまった背景や、それを生み出した戦犯に迫っていきます。
戦犯・桐島洋子
桐島洋子さんは日本のエッセイスト、ノンフィクション作家です。 彼女の生き方は雑誌『クロワッサン』で大きく特集され、その独特なライフスタイルには多くの女性が憧れたのです。
結婚せず3人の子供のシングルマザー
桐島洋子さんは外国人の恋人との間に3人の子をもうけながら、男性に経済的に依存せずシングルマザーを実践しました。
まだ「シングルマザー」という言葉すら認知されていなかった時代に、桐島さんはシングルという女性の新しい生き方を示す伝道者となったのです。
そしてその生き様は、独身女性たちにとって自身の選択の正しさを確信させるものでもありました。
突然の裏切り
しかし桐島さんは、3人の子育てが一段落した1982年、突如12歳年下の美術鑑定家・エッセイストの勝見洋一氏と結婚。
シングルであることに誇りを持ち、それを生涯貫くと思われた彼女の結婚は予想もつかない展開でした。
そしてそれは、桐島さんの生き方に憧れ自身のライフスタイルもそこに照準を合わせていた女性たちにとって、大いなる裏切り行為に映ったのです。
信じていたものが音を立てて崩れていく…クロワッサン症候群を発症する女性が大量に生まれた瞬間でした。
まあこれは桐島さんが戦犯というよりは、桐島さんの生き方を手放しに称賛した雑誌社側こそが諸悪の根源と言えますが…
雑誌社の本音
桐島洋子さんを全肯定した『クロワッサン』をはじめ、女性が独身であること、シングルマザーであることを肯定する内容で誌面を彩る雑誌は数多くありましたが、その本音は実に辛辣なものでした。
間違ってるって(笑)
↑はある女性誌の元編集者の本音です。
あまりに辛辣なその内容は、たくさんの独身女性たちを敵に回すこと間違いなしでしょう。
「ヒドい奴らだ」と言うのは簡単です。しかし雑誌社だって本を売るために必死です。売れるためなら手段なんて選んでられないという側面は必ずあります。
むしろ愚かなのは、雑誌に書かれた内容を鵜呑みにして、客観的に自分の生き方を見つめることなくいたずらに時間を過ごした独身女性の思考回路です。
そしてそれを甘んじて受け入れるどころか、最終的に焦って他者に対して批判的になったり攻撃的になったり…やはりクロワッサン症候群の女性たちはかなりヤバい存在と言えそうですね。
クロワッサン症候群の女性たちは自業自得!ヤバい存在なのは間違いなし
クロワッサン症候群の女性たちに迫ってきました。
クロワッサン症候群は、雑誌『クロワッサン』に起因する一種の精神病のようなもの。
クロワッサンが称賛したシングルという生き方を深く考えることなく実践し、最終的に結婚できない自分に絶望するという、まさにマッチポンプな、自業自得な病と言えるでしょう。
何が愚かって、自分の人生の核となる選択を雑誌の特集記事に依存した点です。そんな基準で人生を左右するような選択をしていては、そりゃあ幸せになれないだろ…と思います。
過ぎた時間は戻りません。自分の年齢が若返ることもありません。そして自分の生き方を選択するときの決め手は、雑誌の特集記事なんかであっては絶対にいけません。雑誌は責任なんて取ってくれないのですから。
「この選択を後悔しない」と覚悟を決めるのはいつだって自分自身であり、逆に言えば自分自身しかいないのです。
ちなみにヤバいと言えばジャニオタの女性たちも相当です。クロワッサン症候群の女性たちと共通項が多そうですね。