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2022年発行

リトルマーメイドの実写がヤバい!アリエル黒人…過度のポリコレ配慮に海外の反応は?

2023年夏、ディズニーの名作アニメーション『リトル・マーメイド』の実写版が日本公開されると発表されました。

同じくして作品の特別映像も公開。しかし、そこに映し出された主人公・アリエルの姿に沢山の驚きの声が挙がったのです。

その理由は、アリエル役の俳優さんが黒人であったこと…

ネット上でもこの配役には

  • こんなのアリエルじゃない…
  • 夢を壊すな!
  • ポリコレ配慮もいい加減にしろよ

など、批判的な反応が渦巻いています。

この記事では、実写版リトル・マーメイドのアリエル役に黒人女性が抜擢されたことに対する海外の反応について主に触れていきたいと思います。

アリエル役が黒人であることに対する反応(日本国内)

https://twitter.com/waseda_of_north/status/1571298121233346561

日本では「別に気にしない」という声もありますが、やはり違和感を隠せない人が大多数のようです。

実写版リトル・マーメイドの実際の画像、映像

実際に公開された、実写版リトル・マーメイドの画像や映像は以下のようなものです。

たしかにアリエルの容姿は一般的なイメージとはかなり違うと言えるでしょう。賛否両論が巻き起こるのは間違いないです。

アリエル役のハリー・ベイリー

この作品でアリエル役を務めるのは、俳優であり歌手でもあるハリー・ベイリーという女性です。

歌手としては、実の姉であるクロイ・ベイリーと『Chloe X Halle』というR&Bデュオを組んで活動。

これまでに出したアルバムが4度、グラミー賞にノミネートされるなど、歌手としての実績は折り紙付き。

俳優としても、2006年の子役デビューに始まり、現在もアメリカで人気の学園ドラマシリーズなどで活躍を続けています。

リトル・マーメイドを実写化するには演技力は当然として、アリエルのあの素晴らしい歌声を再現するための歌唱力まで必要となる…

そういう意味では、ハリー・ベイリーは実力的には申し分ないと言えます。

彼女はその実力でオーディションを勝ち抜き、見事アリエル役の座を射止めたのです。

批判の理由は「イメージ」と「原作が生まれた場所」

実力的には申し分ないハリー・ベイリーですが、やはり彼女が黒人であるという点が大きな批判を招いているのも事実。

しかしこれは「黒人差別」という意味の批判では全くありません。

アリエルの「イメージ」

批判の理由はアリエルの一般的なイメージです。ディズニーファンならずとも、リトル・マーメイドのアリエルと言えば↓のイメージでしょう。

アリエルが白人かどうかということは置いておいて、どう見ても肌が黒い人種には見えません(そもそも『人』ではないですが…)。

しかしこれは制作側がそういう「設定」にしただけであって、そこに黒人を差別して白人を優遇するような意図があったとは到底思えません。

リトル・マーメイドの「生まれた場所」は…

リトル・マーメイドはディズニーオリジナルの作品ではなく、童話『人魚姫』が原作となっています。

「くまのプーさん」などもディズニーオリジナルキャラではなく原作があります。ディズニーに著作権があるわけではないのでこんな展開↓がされてしまったり…

話を戻すと、童話『人魚姫』はアンデルセン童話の中の一つであり、アンデルセン童話は北欧デンマークで生まれました。

アンデルセン童話が生まれた頃のデンマークに黒人がたくさん居たとは思えず、やはり原作者のH. C. アンデルセンは人魚姫を白人女性でイメージしたはずです。

↑1845年に出版された絵本「人魚姫」の挿絵。そこに描かれた姿はやはり白人女性である。

設定やイメージを曲げてまでの配慮はやり過ぎ?

今回のリトル・マーメイドのように、作品内に不自然とも取れる黒人俳優が起用されるのは、やはり「ポリコレ思想」の行き過ぎを懸念せざるを得ません。

ポリコレ思想については↓

https://prtimes.jp/magazine/political-correctness/

アニメ作品の「リトル・マーメイド」、そしてそもそもの原作、アンデルセン童話の「人魚姫」…今回の件は、そのいずれの設定やイメージをも捻じ曲げた配役と言うことができ、批判の声が挙がるのも当然。

そしてそれはハリー・ベイリーが黒人だからではなく、不必要な場にまで無理やり黒人を起用する行き過ぎたポリコレ思想への配慮に対して批判が挙がっているのです。

過度のポリコレ配慮に対する海外の反応

こうした批判は、「黒人差別」というものを身近に感じることのない日本だからこそ巻き起こるのかと思いきや、実はそうでもないようで…。

海外でも明らかに異常なレベルのポリコレ配慮にウンザリしている人は大勢います。そしてそれは今回の実写版リトル・マーメイドに対しても多くの反応が見られます。

ここからはそうした声をご紹介していきます。

Sheesh(なんということでしょう)

「こっちを見ろ」

「今から俺がリトルマーメイドだ

これはとある映画のセリフが元ネタのようですが、『ろくでもない存在に何かが乗っ取られた状況』をからかう際に使われる表現だそうです。

比較してみましょう

上から順に…

  1. オリジナル版リトルマーメイド
  2. ファンによる低予算コスプレ
  3. オリジナルに近い容姿のハリウッド女優
  4. セクシー女優だけどこの人でも全然いけるはず
  5. ネットで適当にググって出てきた女性でもこの容姿
  6. そしてディズニーが実際に雇った人間がコレ

「アリエル役には他にいくらでも適任がいただろう」という強烈な皮肉が込められています。

ある点においてはまさに”適役”?

cateman77「だが魚っぽいという点においては適役なのでは?」

kucingkolong「実写化するにしたってそこだけリアリティ追求しすぎでしょ」

duntalktome「オリジナルは半分人間&半分魚だけど、この実写版は2/3魚で人間部分が1/3やん

「ハリー・ベイリーの顔が魚っぽいからむしろ適役だろ」という皮肉です。こんな声が挙がるのは、制作サイドもハリー本人も本望ではないでしょう。

すべて海外の声

これらはすべて、実写版リトル・マーメイドのキャスティングを目にした海外の方々が起こした反応です。「肌が黒いアリエル」に拒否反応を示すのは、なにも日本人だけではないのです。

そして過度のポリコレ配慮は、すでに批判を通り越してギャグにすらなってしまっているこれは本末転倒のような気がします。

肝心の黒人女性からも…

こうした行き過ぎた配慮は、配慮されている側の黒人からも辛辣な意見が聞こえています。

上記画像の和訳(一部)は次の通り↓

黒人女性として言わせてもらう。アメリカの大手スタジオが伝統的に白人が演じてきた役に黒人俳優・黒人女優を配役しただけで『まるで黒人の勝利であるかのように喜ぶ黒人たち』に私は本気でウンザリしている。こんなクソみたいなリメイクのどこに喜べるところがあるというのだ。

こんなものは単なる原作への侮辱だ。90年代に子供時代を過ごした私はディズニー作品が大好きだった、そして『お姫様が黒人じゃないから楽しめなかった』などと感じたことは一度もない。子供時代の思い出の作品が黒人化リメイクされることもこれっぽっちも嬉しくない。

ポリコレ配慮は誰のため?何のため?

差別をなくすことはとても大事なことでしょう。それは間違いありません。

しかしそれを映画を通じて、作品の中に強引に差別対象をねじ込むことで表現するのはあまり歓迎されることではないようです。

もちろん今回の実写版リトル・マーメイドがそうであると断言することはできませんし、アリエル役のハリー・ベイリーの実力は本物でしょう。

それでも彼女につきまとってしまう批判の数々を見ると、もっと彼女が輝ける場が他にあったのではないかと思えてしまうのです。

ポリコレへの配慮は誰のため?何のため?という部分を、もう一度よく考え直した方がいいのではないでしょうか。

リトルマーメイド・アリエル役に黒人抜擢は海外の人もウンザリ?

批判の的となっている実写版リトル・マーメイドの配役について、主に海外の反応などを取り上げてきました。

主人公アリエル役に抜擢された黒人女性ハリー・ベイリーは、演技力も歌唱力も申し分ないとは言え、リトル・マーメイドという作品の背景上、そこに黒人をキャスティングすることは批判を避けられない行為と言えます。

実際、海外の人も過度のポリコレ配慮と思われるキャスティングにはウンザリしており、これが作品にとってプラスに働くことは少ないでしょう。

差別をなくし、平和な世の中を作ることは、差別対象となっている人々を映画の主役に抜擢するといった単純なことで成し遂げられるものではないようです。