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2022年発行

【なおエ】とは…常に孤軍奮闘の大谷翔平はエンゼルスから移籍した方がいい?

大谷翔平選手が活躍すると、ネットやTwitter上で盛んに聞かれることになる「なおエ」というワード。

これは一体何のことなのか…ピンと来ない方も多いようですね。

聞き慣れない言葉で、せいぜい戦国武将の直江兼続ぐらいしか思い浮かびません。でもさすがに大谷選手と直江兼続の接点な無さそうですし…

と、いうことでこの記事では、「なおエ」というワードの意味を解説しながら、実際に生まれた「なおエ」な状況もご紹介していきたいと思います。

最近やたらと多い「なおエ」なツイート

https://twitter.com/RoyHoshino/status/1543200456931160064

このところで大谷選手の調子が上がっており、バッティングで活躍する機会が増えています。

すると「なおエ」とツイートされる頻度も増えていくのです。

どういうことなのでしょう。

「なおエ」の意味

まず、「なおエ」とは「なおエンゼルスは」を略したワードです。

情報番組やスポーツニュースなどで、大谷選手のその日の成績を報じる場面が多々あると思います。

そのとき、大谷選手の個人成績を紹介した後、彼の所属チームであるエンゼルス自体の勝敗を案内する際

「なおエンゼルスは…」

という文言がかなりの確率で入ります。

これを略したものが「なおエ」です。

なぜ略してまでこの文言に注目する?

「なおエ」が「なおエンゼルスは」の略であることはお分かりいただけたと思いますが、ではなぜニュースのそんな細かい一文言に注目が集まるのでしょう。

それは、エンゼルスというチームの非常に残念な状況に端を発します。

低迷するエンゼルス

大谷選手がどれだけ活躍しようとも、全く成績が向上していかないのが今のエンゼルス。

今シーズンは球団史上ワーストの14連敗を喫するなど、一時は毎日のように負け続けていました。

するとニュース速報がどんな感じになるかというと…

大谷選手が○○号ホームラン!

推定飛距離△△メートルの超特大アーチに、チームメイトはもちろん相手チームも脱帽。

なお、エンゼルスは▲対□で敗れています

大谷選手の活躍との落差が滑稽

このように、大谷選手がド派手なバッティング(またはピッチング)を披露し、いかにも勝利に貢献したかのように見せて実はチームは負けている…というのがあまりにも滑稽に映ったのです。

そしてこの

試合で大谷が大活躍!スゴい!

なお、エンゼルスは負けました。

のパターンがニュース等で何度も繰り返されたことで、なおエンゼルスは…の後はもう聞かなくても負けている、という共通認識が定着。

「大谷は活躍したけどエンゼルスは負けた」を指す言葉として「なおエ」が用いられることになった、というわけです。

今シーズンの主な「なおエ」

それではここで、今シーズンの主な「なおエ」をご紹介していきます。

7/2 アストロズ戦

この試合、大谷選手は3番・指名打者で先発出場。

初回にアストロズ先発のハビエル投手から、先制弾となる18号ソロ。チームに勢いをつけます。

しかしエンゼルス先発のロレンゼン投手は早々とアストロズに逆転を許し、終わってみれば試合は1−8でエンゼルスの完敗。

結局エンゼルスが奪った得点は大谷選手が放ったホームランによる1点のみでした…。

それどころかエンゼルスはこの試合、わずか2安打。大谷選手以外にヒットを打った選手はたった1人という、何ともお粗末なゲームとなりました。

これはまさに『大谷選手がホームラン!なお、エンゼルスは敗れています』という「なおエ」の典型的パターンです。

6/29 ホワイトソックス戦

大谷選手はこの試合も3番・指名打者で出場。

3回の第2打席で17号ソロを放つなど、3打数3安打2打点1四球の大活躍!

しかしエンゼルスは投手陣が崩壊。

一時は3点のリードを奪い試合を優勢に進めるも、5投手が計17安打を浴びて大量11失点…。

4−11で惨敗を喫しました。

大谷はホームランを含む3の3でパーフェクトなバッティング!なお、エンゼルスは敗れています!(ヤケクソ)

6/21 ロイヤルズ戦

極めつけはこの試合でしょう…。

この日の大谷はまさに鬼神のごとく打ちまくりました!

6回の第3打席で14号3ラン、9回の第5打席では起死回生の同点15号3ランを放つなど、自己最多の8打点をマーク。

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なお、エンゼルスは…はい、言わなくても分かりますね。

試合は11−12でエンゼルスの負け。

一人で8点取っても勝てない!どないせえっちゅうねん!という大谷選手の声が聞こえてきそうです。

この試合でエンゼルスは、8打点を記録した打者がいるチームがその試合中で一度もリードを奪えなかったという、メジャー史上初の不名誉な記録を達成しています。

また、8打点以上を挙げたのにチームが負けたという打者は史上5人目。エンゼルスでは1961年のリー・トーマス以来61年ぶり2人目という、これまた悲しい記録となりました。

1試合8打点自体は日本人メジャーリーガー史上最多。

大谷選手が、日本野球史上最高の選手は自分だと証明した記念すべき試合であるにも関わらず、こんな余計な珍記録をオマケしてくるとは…。

「大谷は早くエンゼルスから移籍するべきだ!」という声が挙がるのも至極当然と言えるでしょう。

「なおエ」は大谷活躍&エンゼルス敗戦を指す言葉!

大谷選手が活躍すると盛んに聞こえてくる「なおエ」の意味について解説してきました。

「なおエ」とは、大谷選手が大活躍しても、その試合エンゼルスは負けている、という虚しい状況を指す言葉であり、それはスポーツニュース速報等でよく用いられる文言から取られていることがお分かりいただけたと思います。

実際に今シーズンの主な「なおエ」をいくつか挙げさせてもらいましたが、どれもこれもため息が出るほどキレイな「なおエ」だったでしょ?

もちろん、できることなら「なおエ」のパターンが今後出てこないことを祈ります。「なおエ」を滑稽だと笑っていられるうちはいいですが、このままだと大谷選手はワールドシリーズ優勝を経験できそうにありません。

大谷選手が活躍してエンゼルスも勝つ!当たり前ですがこれが一番!

日本野球史上最高の選手には、是が非でも世界一のチームで、世界一の野球選手になってほしいと思います。