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2021年発行

女子高校野球決勝は聖地甲子園で!史上初なのにテレビ中継は無し?なぜ?

第25回全国高校女子硬式野球選手権大会の決勝が8月23日午後5時から、史上初めて阪神甲子園球場で開催されます。

高校球児の聖地と言われる甲子園は、男子だけでなく女子の野球部員たちにとっても憧れの場所です。

「甲子園と言えば男子硬式野球」というイメージが定着してしまっていますが、今年初めてその門戸が女子野球にも開かれたのです。

―――にも関わらず、この決勝戦はテレビ中継がされないという何とも悲しい事態に・・・。

この記事では女子高校野球決勝戦のテレビ中継の有無と視聴方法、そして決勝を戦う両チームについても少し触れていきたいと思います。

女子高校野球が甲子園で行われるのは史上初!

改めて言いますが女子高校野球が甲子園球場で行われるのは史上初の出来事です。

今まで男子ばかりが注目されてきた高校野球ですが、このような形で女子高校野球にも注目が集まるのは実に素晴らしいことです。

これにはTwitter上でも多くの期待の声が上がっていました。

https://twitter.com/hideryosp1/status/1387222904064991234

今まで女子が甲子園のグラウンドに立とうと思ったら、男子野球部のマネージャーにでもならない限りは不可能なことでした。もしくはアイドルになって始球式とか・・・

れっきとした”プレーヤー”として甲子園の土を踏チャンスが生まれるというのはとても革新的なことです。

それが故に、その試合がテレビ中継されることを期待する声も多かったのですが・・・

決勝戦のテレビ中継は無し!なぜ?

23日17:00開始予定のこの決勝戦、残念ながらテレビの生中継はありません。

これにはさすがに不満の声が多数

https://twitter.com/pEIbkC9ywUgrPpJ/status/1429429546672025601

歴史的な試合であるにも関わらず、テレビで観られないというのは実にもったいない話ですね。

最初は中継予定だった?

テレビ中継がないと言っても最初から放送予定がなかったわけではありません。当初はABCテレビが生中継の予定でした。

雨天によりスケジュールが大幅変更

本来、この決勝戦は8月22日に開催予定でした。

しかし今年はご存知の通り、悪天候で男子の大会はスケジュールの大幅変更を余儀なくされています。これにより女子も日程をズラす必要に迫られ、その結果テレビでの生中継が不可能になってしまったのです。

こればっかりは致し方ないことですが、やはりこういう危険性がある以上「甲子園球場のドーム化」が必要になってくるのではないでしょうか。

「バーチャル甲子園」で生配信あり!

テレビ中継はありませんが、この試合を生で見ることができないわけではありません。

「バーチャル高校野球」で無料ライブ中継があります。スマホやPCからであれば生で試合を観戦することができます。

https://vk.sportsbull.jp/koshien/girls/

↑バーチャル高校野球↑

どうしてもテレビでしか見られない!という方はABCテレビが↓の時間帯で放送をしてくれるようです。

午前3時なのでお気をつけください・・・って午前3時ってどうなんでしょう?もう少しまともな時間はないものか・・・。しかもABCテレビが見れない地域は困ってしまいますね。

決勝戦を戦う両チーム紹介を少々

史上初めて甲子園球場で戦う、栄えある両チームを少しご紹介しておきます。

神戸弘陵学園高等学校

神戸弘陵のストロングポイントは投手力です。

準決勝までの4試合で先発した左腕の日高結衣は防御率1・11。テンポ良く打たせて取るピッチャーです。

後続には最速123キロを誇る全国屈指の右腕・島野愛友利(あゆり)が救援で控えています。島野は力強さに加え、大きなカーブなどで緩急を利かせた投球が持ち味です。

課題は準決勝で残塁9と波に乗れなかった打線。野手陣の奮起が鍵を握ります。

創部8年目。今春、右ひざ前十字靱帯(じんたい)を断裂した主将の小林芽生(めい)はチームに欠かせない精神的支柱。「笑顔でプレーする姿を見てほしい」と語ります。

石原康司監督(61)は同校の男子部を約30年間指導した実績を持っています。

高知中央高等学校

先行逃げ切りが得意パターンの高知中央。

ここまでの4試合は三回までに先制し、右腕・和田千波留(ちはる)の好投でリードを守り切っています。和田は制球力が高くコースをきっちり攻められる実力派。

打線の要は全試合で打点を挙げている1年生の5番、細川美彩輝(みさき)。2ー1で競り勝った秀岳館(熊本)との準決勝では先制タイムリーを放ち、決勝進出に貢献しています。

創部は何とわずか3年目。主将の氏原まなか「若いチームだけど、日本一の練習はしてきた。自信はある」と語ります。

西内友広監督(40)は前任校で女子部を指導し、高知中央では自ら部の設立に動いたそうです。「この子たちが甲子園でどんな野球をするのか楽しみ」とのこと。

女子野球の置かれた状況は厳しいが・・・これからの発展に期待!

女子プロ野球が事実上廃止となるなど、女子野球が置かれた状況は厳しいと言わざるを得ません。

しかし日本野球の更なる発展のために、野球をプレーする女性が増えることはとても大きな意味があります。これはあの桑田真澄氏も提唱しているほどです。

今回、初めて甲子園球場で女子の試合が行われることは、これからの女子野球のみならず日本球界全体にとって意味があります。

天候不順の影響でテレビ中継がされなくなってしまった今回の試合ですが、配信などで少しでも多くの人がその姿を目にし、女子野球の存在を知ることが大きな第一歩となるはずです。