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2022年発行

ガーシー当選!議員として何をする?何ができる?すぐ辞職の可能性…N党・立花氏の策略とは

暴露系YouTuber「ガーシー」こと東谷義和氏が、7月10日に投開票を迎えた第26回参議院議員通常選挙で当選、賛否を呼んでいます。

ガーシー氏は今回の選挙で約28万7,000票あまりを獲得。これはNHK党の比例代表立候補者の中では圧倒的な数字で、ガーシー氏の人気・認知度は相当なものであることが伺えます。

しかしそんな強烈な支持で当選したガーシー氏に対してネット上では…

  • 議員になって何すんの…
  • コイツに何ができるんだよ
  • どーせすぐ辞めるんでしょ

などの声が挙がり、政治家としての手腕には期待が集まっていない様子。

この記事では、国会議員になったガーシー氏が一体何をするのか、どんな事ができるのか、そして「すぐ辞めるだろう」という声の背景にも迫ります。

ガーシー氏当選に対する世間の声

投票理由は様々でしょうが、Twitter上でも政治的な期待をしている声は聞かれません。

今さら言うまでもなく国会議員の給料は我々の税金から支払われるわけですから、果たしてそれでいいのかどうかは…

ガーシー氏は何をする?何ができる?

では一体ガーシー氏は国会議員としてどんな活動をするつもりなのでしょうか。

選挙前の公約は「暴露」

ガーシー氏は選挙前に行った政見放送で、47パターンのイニシャルトークで裏話を披露。

当選した暁にはその裏話を実名入りでの暴露すると宣言しており、これが彼の「公約」となっています。

暴露の内容

暴露の内容は以下の通り。

もちろんこうした暴露が楽しみだという理由で投票した方もいらっしゃるでしょうし、それは何も悪いことではないですが、この公約に政治的な意味合いはハッキリ言ってゼロです。

ただ、公約として掲げた以上、何らかの形でこれらの暴露を行うことは間違いないでしょう。

現在彼のYou TubeチャンネルはBANされていますが…

他に何ができる?

では一通り暴露をし終わった後、ガーシー氏は国会議員として何ができるのでしょうか。

できることは特になし

結論から言うと、ガーシー氏が国会議員としてできることは

特にありません。

今まで政界と繋がりがあったわけでもなく、政治に携わったこともない一年目の議員ができることなどそもそもあるわけがないのです。

この辺は「小泉チルドレン」として図らずも当選してしまった、杉村太蔵氏の一年目を思い出していただければ分かりやすいのではないでしょうか。

しかもガーシー氏は現在日本におらず、ドバイにいるとされています。

その状態で政治活動ができるとは到底思えません。

寝てる議員を叩き起す…?

ガーシー氏本人は当選後に

「国会で寝てるおっさん議員、全員叩き起こしますから」

と話していますが、これは逆に言うとそれぐらいしかできることがないと、本人も分かっているからこその発言でしょう。

政治家としての野望や意志があるのなら、当選を機にそれを話すはずですし、これから政治の勉強をして知識をつける気があるのならその意思表示をするはずです。

それがないということは、本人に政治家としてまともに活動する意欲はないと見て差し支えないでしょう。

彼が国会議員になって我々国民が受けられる恩恵は、大して興味のない二流芸能人のスキャンダル情報ということになります。

そもそもNHK党が「ワン・イシュー」

ガーシー氏が国会議員になってやる事は暴露のみ、というのも、NHK党からの立候補であれば致し方ありません。

そもそもNHK党が”NHKをぶっ壊す”という『ワン・イシュー』政党だからです。

ワン・イシューとは、選挙において一つの論点や問題点のみを争点に掲げて当選することで、NHK党もNHKに関すること以外にはほとんど触れません。

芸能人の暴露とNHKのスクランブル放送化がどう関連するのかは分かりませんが、ガーシー氏の公約が「ただひたすら暴露をする」という一点突破であることも、NHK党からの立候補であることを考えれば別におかしくないのかもしれません。

N党・立花氏の策略

ここまでで、ガーシー氏本人が国会議員になったことによる意味はほとんどないことがお分かりいただけたと思います。

大体、帰国したら逮捕されるとか、そもそも帰国するのかどうかすら怪しいのに、そんな男に期待できることなんて無いに決まってます。

ではなぜ、ガーシー氏は今回の参院選に立候補したのか…

そこにはNHK党党首である立花孝志氏の狡猾な策略がありました。

政党交付金狙い

改選前、NHK党に所属する国会議員は、立花孝志代表の辞任により繰り上げ当選した2025年改選の浜田聡参議院議員の1人だけでした。

もし今回、ガーシー氏が当選しなければ、国政選挙の得票率によっては政党要件を満たすことが出来ず、政党交付金の受け取りが2025年でストップしていた可能性があったのです。

しかしガーシー氏の当選により、NHK党は少なくとも2028年まで政党交付金の受け取りが可能になり、しかも党勢の拡大により、交付金の金額も増える事が確実です。

ちなみにNHK党の政党交付金の金額は、ガーシー氏当選前が約2億1100万円。

これ以上の金額が今後6年間は保証され、合計で12億円以上の交付金を受け取る事が確定したのです。

繰り上げ当選狙い

また、まことしやかに囁かれているのが「ガーシー氏はすぐに国会議員を辞めるだろう」という点です。

これにも立花氏の狙いがあって、

ガーシー氏の知名度を利用し議席を確保

政党交付金の延長を確定させる

政治能力のないガーシー氏には早々と辞職(または辞退)してもらう

選挙で次点だった政治的に有能な候補を繰り上げ当選させる

という流れです。

最後まで争点がハッキリしなかった今回の参院選で、ある意味一番の成果を上げたと言っていいNHK党。

これを立花氏が狙って実現させたのなら、相当な策士です。

立花氏はこれまでも党名をコロコロ変えたり、謎の候補者たちをN党から立候補させたりと話題作りに奔走していましたが、そうした活動がようやく実を結んだとも言えます。

ガーシー氏の当選は、本人や国民にとっては大した意味がなくても、NHK党にとってはものすごく大きな意味を持つ出来事だったのです。

ガーシー氏には国会議員としての期待はできない!本当に勝ったのはNHK党

まさかの(?)当選となったガーシーこと東谷義和氏。

彼が国会議員になって何をするのか、また何ができるのかを掘り下げてきました。

が、公約として掲げた芸能人らの暴露以外にやることもできることもなく、このまま日本に帰ってくることすらしないかもしれない状況では、政治家としての活動に関しては全く期待できないと言っていいでしょう。

まあガーシー氏にとってはこれでまたかなりの売名ができたことでしょうし、損することはありません。

大体、彼にとっての公約である『暴露』はこれまで散々やってきたことで、改めて政治家になってやることではないはずです。

今回の選挙で大勝利したのはガーシー氏ではなく、NHK党。

党首である立花氏が、政党交付金や有能な次点候補の繰り上げ当選を狙ってガーシー氏を立候補させ、その策略が見事にハマった結果と考えた方がいいでしょう。

今回、我々国民は、立花氏の狡猾さに「してやられた」のです。