性行為同意アプリ「キロク」がヤバい!と話題になっています。
これは不同意性行等罪で「本当は同意していなかった」という相違を防ぎつつ、その場の雰囲気を壊さず行為の同意を手持ちの端末上で行えるアプリとのこと。
7月13日から改正刑法が施工され、これまで「強制性行罪」の罪名が「不同意性行罪」に変わり、同意のない性行為は犯罪になり得ることが明確化されたことを受けてのアプリと思われます。
しかしこのアプリの内容に関してネット上では
- ヤバすぎ!
- 意味なし
- 無能アプリ確定だな
など、批判的な声が多数挙がっています。
この記事では、「キロク」がヤバいと言われるポイントについて解説をしつつ、その存在意義についても掘り下げていこうと思います。
もくじ
「キロク」に対する世間の声
こんな問題あんのに、性行為同意アプリとか意味あんの?
— Effort-hating fool (@visiter001) August 17, 2023
性行為同意アプリ「キロク」とは
まずは「キロク」がどのようなアプリなのかを見てみましょう。
このアプリは8月25日からリリースされる予定のようです。
際立つ【弁護士監修】の文言
どうやら「弁護士監修」であることをウリにしているようですね。刑法に触れる内容なわけですから、これはまあ当然のことと言えます。
トラブルで裁判沙汰になった場合、このアプリ内の記録がちゃんと証拠として成立するのかどうかは、法律の専門家でないと判断できませんからね。
安心して利用してもらうための宣伝文句と言っていいでしょう。
利用手順
キロクの利用手順は以下の通りです。
- スマホやタブレットで「キロク」アプリをダウンロード
- 画面上の説明に沿って弁護士監修の法律条文に基づく注意事項を確認し、【同意する】をタップ
- 位置情報をオンにし、QRコードを読み取って相手と画面を共有
簡単3ステップ!みたいに紹介してますが、冷静にその場の状況を想像すると
めんどくせぇ
の一言です。
何で行為の直前に「法律条文に基づく注意事項」とか確認しないといけないのか…。”その場の雰囲気を壊さず”と言っていますが、実際問題ムードはブチ壊しでしょう。
男性のためのアプリではあるが…
この時点で既に無用っぷりが十分伝わっていると思われる「キロク」ですが、これはほぼ男性のためのアプリと言って過言ではありません。不同意性行だ!として訴えられるのは、男性側であるケースがほとんどだからです。
もちろんそうではないケースも起こり得るでしょうが、基本的には男性を守る意味合いが強いと言えます。
しかしこのアプリをしっかりと自分の端末にダウンロードして、いつでも利用できるように準備を整えている男性が居たら、それはそれで逆に怖いです。
配偶者や恋人といった特定の相手との間であればこんな同意確認は必要ないはずですし、このアプリを持っている時点で「自分は不特定多数の女性とそういう行為をします」と宣言しているようなもの。
保有しているだけで人間性を疑われかねません。
悪用や情報流出の危険性
「キロク」がヤバいのは、ムードが云々とか遊び人疑惑を持たれるとか、そんなレベルの問題ではない危険性を孕んでいることです。
無理やり同意させることが可能
先ほどこれは男性向けのアプリだとしましたが、それこそ行為の前に男性が女性に無理やり同意をさせることができちゃうんですよね。
そもそも強制的な行為が目的だったとしたら、ナイフを突きつけて「これに同意しろ」とやることで、同意の上での行為だったと言うことができます。
犯罪者の手助けをしてしまう可能性があるのです。
逆パターンも…
逆に女性側も悪用が可能です。
一度はアプリで同意しておいて、行為が終わった後に「無理やり同意させられた」と言うことができます。
いや、それ以前に行為すらせず、このアプリの記録を以って性行為があったとすることすら可能。
このアプリは「同意の後に性行為がある」ことを前提にしているため、女性側はうまく男性を誘導して「キロク」で同意だけさせれば、してもいない性行為を「無理やりやられた」と言うこともできてしまうのです。
むしろこっちのパターンの方が悪用されるケースとしては多くなる気がします。女性が間抜けな男性をホテルに誘ってアプリに同意させるなんて、朝飯前にできてしまうことだからです。
情報流出の危険性
「キロク」と銘打っているわけですから、行為の記録がしっかりとアプリ上に保存されるわけです。
「誰が、いつ、どこで、誰と行為をしたか」なんていう究極のプライバシーがネット上に流出する危険性があります。
もしかしたら芸能人や有名人の中には、後々のトラブルを防ぐためこのアプリを使用する人が居るかもしれません。そのデータが流出したら、スキャンダルのネタとしてはこの上ない極上のネタになること間違い無しですね。
一般人であっても、流出したデータを元に脅される等のケースも考えられます。「この記録をバラまかれたくなかったら金をよこせ」とか…。
悪用方法を考えたらキリがないかもしれません。
開発元も弁護士も詳細不明…
めんどくさい、不必要、多くの危険性、などここまで散々な言われようの「キロク」ですが、酷評されても仕方ない面があります。
全然情報がない
個人のものすごいプライベートな部分に踏み込んでくるアプリなのに、アプリ提供者の情報は全然ありません。
開発元も不明、監修する弁護士も未発表、分かっているのは代表者の名前のみ。
現時点では怪しさ全開です。もはやこのアプリ自体が悪用を目的に開発されているのではないかと疑いたくなるほどに…。
しかも有料
「キロク」の今後の展望には↓の一文が…
リリースキャンペーンとして2ヶ月間の完全無料キャンペーン
え…、金とるの…?
無料期間が終わったら有料です。金払って自分のプライバシー公開して色んなリスクも抱える…ハッキリ言ってこのままでは多くの人が利用することはないでしょう。
薄い存在意義…アプリなんかに管理されたくない
そもそも論になりますが、ここまでデリケートでプライベートな部分を、スマホアプリなんかに管理されたくないというのが世間一般の意識なのではないでしょうか。
ちゃんとした常識を持った大人なら、行為をする相手がどんな人間か、ある程度分かっていて当然です。「同意書がないとヤバいかも」という相手とそういう行為をしようとする時点で、もう人として問題アリです。
一体誰をメインターゲットにしているのか…存在意義が分かりません。
開発者が本当に純粋な気持ちでトラブル防止や犯罪防止のためにこのアプリを作っているのだとしたら申し訳ないですが。
性行為同意アプリ・キロクがヤバい!今のところデメリットばかり目立つ
性行為同意アプリ・キロクのヤバさに迫ってきました。
現状では、めんどくささ、不必要さ、危険性ばかりが目立ち、それがネット上での批判の声に繋がっているようです。中でも悪用される危険性についてはかなり問題があるのではないでしょうか。
積極的にこの「キロク」を利用するという人は少ないと思いますが、何でもかんでもアプリで管理しよう、させようとする昨今の風潮はいかがなものかと思いますね。