映画『マッド・ハイジ』が注目を集めています。
この作品は「ハイジ」と名の付く通り、あの名作『アルプスの少女ハイジ』を、過激シーン満載のバイオレンス&スプラッタバージョンにアレンジした映画。ほのぼのとした牧歌的な作風からはまったく想像のつかない改変に、
- すごく気になってしまう…
- これは期待
- 上映する映画館はどこ?
など、ネット上でも話題にのぼっているようです。
この記事では映画『マッド・ハイジ』の内容やあらすじに触れながら、上映する映画館の紹介、さらには革新的なクラファンを活用した制作についても掘り下げてみたいと思います。
もくじ
映画『マッド・ハイジ』に対する世間の声
「アルプスの少女ハイジ」とのギャップに困惑する方もいらっしゃるようですが、やはり多くの方が気になってしまう映画のようです。
『マッド・ハイジ』とは
それではまずは『マッド・ハイジ』がどんな作品なのか、改めて触れておきましょう。
R18!原作とはまったく異なる過激シーン多数
原作やアニメのほのぼのとした雰囲気が好きなハイジファンの方には少々刺激が強すぎるかもしれません。
↓の予告編をご覧いただけばそれはお分かりいただけるでしょう(一応、閲覧注意で)。
映画のあらすじ等は↓から
https://www.eiga-square.jp/news/esq/2CE69AD013FD1C48903C22F2658ED856
予告編の動画にはR18指定の通り、かなり血みどろスプラッタな要素が盛り込まれています。
ハイジの醍醐味でもある、アルプスの大自然やヒューマンドラマとは程遠い内容であり、原作とはまったく別物として捉える必要があるようです。
キャスト
メインとなる登場人物のキャスティングは↓の通り。
ハイジ:アリス・ルーシー
クララ:アルマル・G・佐藤
クノール:マックス・ルドリンガー
マイリ:キャスパー・ヴァン・ディーン
アルム:デヴィッド・スコフィールド
ペーター:ケル・マツェナ
独裁者マイリ役には『スターシップ・トゥルーパーズ』の主人公ジョニー・リコ役で知られるキャスパー・ヴァン・ディーン。
そして『グラディエーター』『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』のデヴィッド・スコフィールドが〝アルムおんじ″ことハイジのおじいさんに扮するなど、B級を超えた豪華なキャスティングも話題です。
B級映画と侮るなかれ?
最近では『マッド・ハイジ』のように、過去の名作をまったく異なる雰囲気のテイストにリメイクする手法が流行っており、つい先日も「くまのプーさん」が恐ろしいホラー映画に生まれ変わり波紋を呼びました。
ただ、そうしたパターンの作品は、話題作りが先行し映画自体はB級感丸出しの仕上がりに終わることもしばしば。しかし『マッド・ハイジ』は単なるB級映画ではないと思わせる要素があります。
配給会社がR15にしようとしていた
先述の通り『マッド・ハイジ』はその過激シーンの多さからR18指定となっています。
ところが配給会社である㈱ハークは
R15になるよう修正を入れようと試みたが、過激なシーンが画面一杯に本編で随所に繰り広げられているために、修正を断念した
とのこと。
これはつまり配給会社が
単なる過激映画としてR18指定にするにはもったいない
と判断した証であり、結果的にR18にはなってしまったものの、過激シーン以外の見どころにも期待させてくれるのです。
クラファンで資金集めに成功
『マッド・ハイジ』が他の作品と一線を画すのは、制作に必要な資金を世界中の映画ファンからクラウドファンディングによって集めたところです。
これは映画の撮影と撮影後の編集作業費を募ったもので、100~200万フラン(約1億1千万~2億2千万円)を目標に掲げられ、最終的には約2億9千万円もの資金が集まりました。
映画の制作には多額の資金が必要なことは誰もが知るところですが、よほどの大手制作会社や大物監督でもない限り、簡単にはスポンサーがつきません。資金不足により制作を断熱せざるを得ないケースも多く、そのせいで埋もれてしまう作品や監督も存在することを考えると、これは映画界における非常に大きな問題です。
クラウドファンディングの力を借りて制作された『マッド・ハイジ』は、映画界の新たなビジネスモデルを開拓する可能性を秘めているのです。
日本を意識した作品作りも
アルプスの少女ハイジといえば、宮崎駿、高畑勲も携わったあの伝説のアニメを思い浮かべる方も多いでしょう。そのアニメが長く日本で愛されていることは『マッド・ハイジ』の制作陣にも知れ渡っているようで、
この映画には日本的要素を加えなければならない
という使命感を持っていたとか。
その証拠に、予告編の動画の中には刀のような武器を使うシーンが登場。さらにキャスト紹介のところでお気付きの方もいるかもしれませんが、クララ役を務めるアルマル・G・佐藤さんは日本にルーツを持つ女優さん。
日本のハイジファンを意識した部分は他にも作中に散りばめられていそうです。
上映される映画館は?
期待の高まる『マッド・ハイジ』ですが、もちろんハリウッドの超大作でも何でもないので上映される映画館は限られます。
どこの映画館で鑑賞できるのでしょうか。
意外と各地で鑑賞可能?
こうしたB級テイスト漂う作品は上映館を探すのに苦労するイメージですが、調べてみると思いのほか各地で鑑賞可能な印象です。
詳細は↓から
東京、大阪、名古屋、福岡といった大都市圏以外は7/14からスタートというわけにはいかないようですが、それでも少し待てば大丈夫。
地方ではさすがに「最寄りの映画館で観れる!」という方は少ないでしょうが、足を伸ばせば何とか…という範囲内ではないでしょうか。
日本語吹き替え版の制作が急遽決定!
日本での上映にあたり、もう一つ嬉しい話題は急遽決定した日本語吹き替え版の上映です。
予告編は日本語吹き替えで作られていますが、実はこれ、当初は予告編だけの予定でした。しかし予告編の動画が好調だったため、配給会社が腹をくくり、日本語吹き替え版の本編の制作を急遽決定!
声優陣も豪華で、ハイジ役には『約束のネバーランド』『うる星やつら』など数々の人気作を担当した内田真礼、クララ役には『ラブライブ!』『青春ブタ野郎シリーズ』などで知られる久保ユリカを起用。
ハイジファンやB級映画ファンのみならず、声優ファンすらも取り込める要素を持つ『マッド・ハイジ』。否が応でも期待値は上がっていきますね。
マッドハイジは日本的要素も併せ持つ可能性を秘めた作品!
アルプスの少女ハイジを、まさかのバイオレンス描写たっぷりにアレンジした作風で注目の『マッド・ハイジ』。その魅力に迫ってきました。
原作やアニメのほのぼの感が好きな方にはおまりオススメできませんが、日本を意識した作品作りやクラウドファンディングによる資金集め、吹き替え版で豪華声優陣を起用するなど、話題性抜群の映画であることはお分かりいただけたと思います。
パッと見は過激シーンだけがウリのありがちなB級映画と思われるかもしれませんが、これからの映画のヒットモデルとなる要素を秘めている…かもしれません。