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NewPost 2021年発行

ローレルハバードなぜ棄権?理由は?批判に配慮してわざと負けたとの噂も…

性別を変更したトランスジェンダー選手として初めてオリンピックに出場した、重量挙げ競技のローレルハバード選手。

男性として生まれたハバード選手は、ホルモン治療や性別適合手術を経て晴れて(?)「女性」としてオリンピックに出場していました。

しかしながら競技の結果は“途中棄権”という何とも釈然としない形に終わっています。

Twitterでも

  • ローレルハバード選手はなぜ途中棄権した?
  • 何かの圧力でもあったのか?
  • 批判に配慮してわざと負けたの?

といった疑問の声が上がっています。

この記事では、注目を集めながら早々とオリンピックから姿を消したローレルハバード選手の謎について迫っていこうと思います。

湧き上がっていた批判的な声

先述した通り、ローレルハバード選手は元男性です。

20代でニュージーランドのジュニア記録を樹立するなど男子105キロ超級で活躍していました。

有利で公平性に欠ける

ハバード選手がいくら途中から女性になったと言っても、生まれ持った筋肉や骨格は男性のそれです。

「どう考えても有利ではないか」という批判的な声が止むことは最後までありませんでした。

ローレルハバード選手はなぜ途中棄権した?

では、そんなハバード選手はなぜ途中棄権という結果に終わったのでしょうか。

「DNF」という表記が与えた誤解

ハバード選手の競技結果はこのように表記されていました。

「DNF」は「Did Not Finish」の略で、陸上の世界では”途中棄権”の意味で使われます。

例えばマラソンなどであまりに気温が高い中、走るのを途中でやめてしまった選手には結果が「DNF」と表示されます。

これを受けて「ハバード選手が自分から棄権してしまった」と捉えた方も多かったようです。

自らの意思による棄権ではない

途中棄権と言ってもハバード選手は自らの意思で棄権したわけではありません。

それは重量挙げのルールによる表現のアヤであると思われます。

重量挙げのルール

重量挙げは、バーベルを一つの動作で頭上まで持ち上げて立ち上がる「スナッチ」と、バーベルを鎖骨あたりまで持ち上げてから頭上に持ち上げる「クリーン&ジャーク」の両方を行います。

いずれも各3回ずつ行い、それぞれの最高重量の合計で順位を競うというルールになっています。

「スナッチ」で連続失敗すると…

しかし最初に行うスナッチで3回連続失敗すると、「記録なし」となり次のクリーン&ジャークに進むことができません。

ハバード選手は、120キロに設定した1回目の試技を失敗。125キロに設定した2回目、3回目の同重量も失敗して、ジャークに臨む前に記録なしが決定してしまったのです。

どう表現するか

問題はこの“記録なし”をどう表現するかという話です。

2つめのジャークを行わないので、”失格”や”退場”と言う場合もあるようですが、何か違反があったわけではないのにその言われ様はどうなのか…

ということで用いられるのが“途中棄権”という表現なわけです。

ハバード選手が置かれた環境が余計な勘繰りを

良かれと思って”途中棄権”としたわけですが、ハバード選手が置かれた状況が余計な勘繰りをさせてしまいました。

何かの圧力があった?

トランスジェンダーとして初のオリンピック出場者となったハバード選手。

もしかしたらそれを良く思わない過激団体から、自主的に棄権するよう圧力をかけられたのではないかという疑念が湧いているようです。

しかしそれを裏付けるような情報もなく、ただの憶測に過ぎません。

批判に配慮してわざと負けた?

ハバード選手が他の女子選手たちに配慮してわざと試技に失敗したのでは?という、こちらも憶測の域を出ない話です。

ハバード選手の試技を確認すると、それもあり得ないことが分かります。

ハバード選手は2回目の試技で、バーベルを頭の上まで持ち上げると成功を確信するように右手でガッツポーズと笑顔をつくっています。

これを見る限り、あくまでも成功させることを念頭に置いていることが伺えます。

大体オリンピックという最高の舞台でわざと負けるような選手なら、そもそも出場を辞退していたでしょう。

批判の声に戸惑って本来の力を発揮できなかった可能性はありますが、少なくとも変な圧力やわざと負けるような意思はなかったと思われます。

まとめ

ローレルハバード選手の途中棄権について解説してきました。

ハバード選手は

  • 自らの意思による棄権ではない
  • おかしな圧力にも晒されていない
  • わざと負けようという気持ちもない

と考えていいと思います。

しかしながらトランスジェンダーの選手が性別の枠組みを超えて競技に参加することの是非は別問題です。

これはまだまだたくさんの議論を必要としそうです。