今年6月、長崎ちゃんぽん「リンガーハット佐世保大野店」に、大手麺類専門店初のドライブスルーがお目見え。
うーん、車内で麺類を食べるのは大変そう…と思ったら「持ち帰って家で食べる“中食”を想定しています。
最近は出前店が減っただけに、出前需要の取り込みも狙いの一つ。出足は好調ですよ」(リンガーハット広報担当)とのこと。
でも、今から新規参入して勝算はあるの? ドライブスルーの大先輩、日本マクドナルドによると。「中食の定着を受け、飲食系ドライブスルーは今後伸びる分野。
特に郊外では夜間の買い物時に車を降りずに済む安心感もあり、24時間営業との合わせ技でさらに集客力がアップするはず」(日本マクドナルド広報担当者)
では、他の業態はどうなのか。実は郊外には、飲食以外のドライブスルーも多いのだ。
例えば、車に乗ったまま衣類を受け渡し可能な埼玉県のクリーニング店「オーク・ウエスト」では「ドライブスルー利用者は全体の約8割。
営業中に立ち寄るサラリーマンもいて業績は上々」と、大山亮店長。
また、車の窓から処方せんを出し、薬を受け取るドライブスルー調剤薬局は、幼児連れのお母さんや高齢者に好評だ。
さらに、新型インフルエンザ流行などを背景に、人的接触が少ない点に注目した「医療系ドライブスルー」も登場。
岡山県の御津医師会では、今年5月、院内感染を防ぐため、車内の患者のもとへ医師が出向いて問診を行う「ドライブスルー型発熱外来」の運用訓練を実施した。
また、動物病院では「電話予約をして来院後、ドライブスルー受付で問診、感染症の疑いがある場合は専用入り口を案内する」(杉村動物クリニック 杉村肇院長)と、すでにドライブスルーを導入しているところも。
同じドライブスルーでも、業態ごとに狙いは様々らしい。
ちなみに海外には、オープンカーで牧師の待つ教会に入り、車上で結婚式を挙げるドライブスルーウェディングまで!
こうなると、次は何のドライブスルーが登場するか興味津々!?(N)