長引く自粛生活や飲食店での酒類提供制限などの影響で、かつてないレベルで「家飲み」需要が高まる昨今。
しかしそろそろ「いくら家とはいえ飲み過ぎなんじゃないか…」と健康面の不安が頭をよぎる人たちが多いのか、ここにきて炭酸水市場が拡大してきているようです。
ヘルシーな上に炭酸の刺激でスカッと爽快感わや与えてくれる無糖の炭酸飲料、炭酸水。休肝日にはこの炭酸水にレモンなどを絞ってお酒っぽい気分だけでも味わう人も増えているようです。
飲料メーカーの調べによると、昨年、飲料総市場が前年を割る中、炭酸水市場は前年に対して約2割近く伸びたそうです。
ただ炭酸水の一番の悩みどころは「余っても翌日に持ち越せない」こと。
気が抜けた炭酸水ほど悲しいものはありません。
そこでこの記事では、余った炭酸水の有効活用方をご紹介するとともに、炭酸を抜けにくくする方法についても迫ってみたいと思います。
もくじ
余った炭酸水の活用方
炭酸水に溶け込んでいるのはご存知の通り「二酸化炭素」。
これが活用方のキモになります。
色んな場所の掃除に
炭酸水が活躍するのは「掃除」です。
まずは「ガラス」「鏡」「テレビの液晶」といった場所。
炭酸水の発泡性で汚れを浮かせて落としやすくできるのです。
また、特にガラスは普通に水拭きしただけでは拭き跡が残ってしまい、もう一回から拭きしなくてはいけなくなる手間も発生します。
それも炭酸水なら普通の水よりも乾きが早いため、から拭きをしなくても拭き跡が残らないのです。
キッチンの油汚れにも
炭酸水に含まれている二酸化炭素は弱酸性。これが油汚れに効果を発揮します。
さすがにギトギトの油汚れはちょっと厳しいですが、その日の油ハネ程度の汚れであれば炭酸水で拭くことでとても綺麗になります。
弱酸性である炭酸水には嫌な匂いを中和させる効果もあるため、キッチン周りの掃除にはもってこいなのです。
スプレーボトルに入れるのがおすすめ
掃除用の炭酸水は100均で売っているような空のスプレーボトルに入れておくのがおすすめです。
もちろん炭酸は抜けてしまいますが、それでも弱酸性であることに変わりはないので十分に使用することができます。
蚊除けになる
蚊が鬱陶しい季節、炭酸水は蚊除けの効果も発揮します。
ここで一度、蚊が好むものを挙げてみましょう。
- 体温
- 汗の匂い
- 黒っぽい服
そして…
- 二酸化炭素
です。
蚊は人間が吐き出すわずかな炭酸ガスを敏感に察知するセンサーを持っています。そのためすぐに人を見つけて血を吸うために寄ってくるのです。
この習性を利用し、部屋の隅に炭酸水を少しコップに入れて置いておくとそこから気化した炭酸ガスに蚊が集まっていき、人が刺されにくくなるのです。
炭酸を抜けにくくする方法
気の抜けた炭酸水でも掃除には使える…とは言うものの、飲み物として見ればそれはただの水であり、存在意義は薄れてしまいます。
“完璧に炭酸が抜けない方法”は残念ながらありませんが、少しでも抜けにくくする方法をご紹介します。
キャップをキツく締める
炭酸水はほとんどの場合がペットボトルに入っています。
そのため実に単純な方法ですが、キャップをキツく締めることがまずは有効です。
炭酸が抜ける仕組みは当然ですが隙間から炭酸ガスが抜けてしまうこと。
ならばその隙間を少しでも小さくすることが最善の方法になるのです。
逆さまにして保存
キツくキャップを締めたら冷蔵庫に入れるときは「逆さま」にしましょう。
これも炭酸が抜ける隙間を埋めるためです。
ペットボトルで炭酸が抜けていく部分はボトル本体とキャップの隙間で、逆に言えばここしかありません。
逆さま保存することでその隙間を炭酸水で満たし、最大限の密封状態を保つことができます。
と、同時に炭酸ガスはペットボトルの底部分(逆さまにしているので見た目は上部)に溜まり、ガスが抜ける口の部分から最も遠い場所に位置することになるのです。
コップに入れて必要分だけ飲む
炭酸は温度が高いほど抜けやすくなります。
そのため飲みたい分だけをコップなど別容器に移し、ペットボトルはすぐに冷蔵庫に戻すことでも炭酸を長持ちさせることができます。
へこませるのは逆効果
よく「ペットボトルをへこませて保存する」という方法をされている方がいますが、これは逆効果になる可能性が大です。
理論的には「二酸化炭素が気体化する隙間をなくす」ということで合っているのですが、いくらへこませても丸一日もすれば空気が入ってペットボトルは元通り・・・。キャップ部分の隙間は空気が入るには十分すぎるほどのスペースなのです。
仮にへこませた状態をキープできても、キャップを開けるとそのへこんだ部分に一気に空気が入り、揮発する量そのものがが増えてしまうことになります。
まとめ
余った炭酸水の活用方と、炭酸を抜けにくくする方法について解説してきました。
炭酸水市場は今年に入ってからも伊藤園、コカ・コーラ、サントリーなど各メーカーがこぞって新製品を発売するなど賑わいを見せています。
「あれこれ買い過ぎて飲み切れない…」となってしまった方も、上記のような方法で“美味しく、無駄なく”炭酸水を楽しんでいただけたらと思います。