冬季五輪、次回2026年の開催地はミラノ・コルティナとなっています。
ミラノはイタリアの都市として有名ですが、コルティナという地名は多くの方が聞き覚えがない様子。
ネット上でも
- どこだよ、それ?
- 全然知らなかった…
- 雪の量とか大丈夫か
など、かなり情報としては不足しているようです。
この記事では、そんなコルティナがどんな街なのか、そして雪の量は大丈夫なのかという疑問についてもその気候などから分析していこうと思います。
もくじ
コルティナ冬季五輪に関する世間の声
やはりコルティナと聞いてもピンと来ない方がほとんどのようですね。
イタリアならばサッカーが盛んであったり観光地として有名であったり、聞いたことぐらいはある街が多い印象ですが、コルティナに関してはそれもありません。
コルティナってどんなとこ?
それではコルティナという街がどんなところなのか、解説していきます。
人口わずか5,800人の小さな街
ウィキペディアによると、コルティナには正式名称があり、『コルティナ・ダンペッツォ』というようです。
「コルティナ・ダンペッツォ」は「アンペッツォ地方のコルティナ」という意味であり、単に「コルティナ」とも呼ばれることが多いそう。
イタリア共和国ヴェネト州ベッルーノ県にある、人口約5,800人の基礎自治体(コムーネ)ということです。
コムーネとは?
コムーネ(伊: comune)とは、イタリア語で「共同体」の意味を指す用語です。
現代ではイタリアの自治体の最小単位の組織(基礎自治体)ということなので、かなり小さな街であると言えます。
コルティナの位置はこんな感じ↓
イタリアでも最北部に位置していることが分かります。
ミラノとの共催である
2026年の冬季五輪は、このコルティナとミラノの共催という形になります。
2026 年大会のロゴにもしっかりと2つの都市の名前が刻まれています。
「ミラノ・コルティナ」と表記すると、ミラノの中のコルティナという街で開催されるのかと勘違いされそうですがそうではありません。
ミラノの位置はこんな感じ↓で、
共に北部に位置していますが離れていることはお分かりいただけると思います。
ミラノとコルティナの距離は約250kmで、これは東京⇔浜松間ぐらいの距離です。決して近くはないですが、もしこの間の移動が何度かあったとしても、この程度であれば選手への影響もさほどないと思われます。
なぜ共催?
共催になった理由としてはやはりコルティナの競技設備不足が挙げられます。
地理的にウインタースポーツが盛んなのは間違いないですが、そこはやはり大都市のミラノとコムーネ(基礎自治体)のコルティナ。
設備や競技場には大きな差があることは想像に難くありません。
具体的には大きなスケートリンクやアイスホッケー場がないとされます。
IOC(国際オリンピック委員会)によると、ミラノでは、スケート種目とアイスホッケーが開催され、コルティナダンペッツォは、アルペンスキー種目の会場となる予定とのことです。
また、開会式はサッカーのACミランとインテル・ミラノの本拠地で「サンシーロ」とも呼ばれるジュゼッペ・メアッツァ競技場で行うことが発表されています。
以前に単独開催も…
小さな街であるコルティナですが、実は1956年に第7回の冬季五輪を単独開催しています。
しかしこのとき行われたのは4競技24種目で参加人数も820人ほど。
2022年の北京冬季五輪7競技109種目、参加人数は2,871人となっており、比較するとその規模は非常に小さく、そのため何とか単独開催が可能であったと思われます。
コルティナの雪は大丈夫なのか?
今回の北京冬季五輪で大いに問題視されたのは、中国寄りの怪しいジャッジ…ではなく(それももちろんありますが)ほとんどすべてだと言われる「人工雪」です。
この人工雪には「固すぎる」「滑りやすい」など、非常に危険性が高いとの声が挙がっていました。
そして起きた日本人選手の大怪我…
こんなことが繰り返されては絶対にいけません。
コルティナはちゃんと自然の雪が降り積もる気候なのでしょうか。
コルティナの気候
コルティナのあるイタリアは地中海性気候という温帯に分類されます。(何か中学校の地理の授業を思い出します)
温帯と聞くと暖かいイメージが湧きますが、南北に長いイタリアは北と南で最低気温などが大きく違います。
当然のごとく、北部に位置するコルティナやミラノはイタリアの中でも冬場の寒さは厳しいものになり、雪も多く降ります。
雪の量は大丈夫?
コルティナと東京の気温や降水量(降雪量)を比較するとこんな感じ↓
ちなみに降水量が多い=降雪量も多いということです。
真冬の寒さは東京よりもかなりキツそうです。
でも降水量は東京と同じぐらいじゃん、と思ったあなた!
北京と比較すると一目瞭然。コルティナの方が遥かに雪が降ります↓
というか北京の冬、雪降らなさ過ぎだろ!そりゃ人工雪頼みになるわ!
次回の開催地コルティナは小さな街ながらもその資格は十分!雪も大丈夫だ!
次回、2026年の冬季五輪開催地であるイタリアのコルティナ(ダンペッツォ)について解説してきました。
コルティナは過去にも冬季五輪を単独で開催した歴史があり、気候的に雪も問題なし。
開催地として十分にその資格を満たしていることがお分かりいただけたと思います。
街としての規模が小さく設備や競技場が不十分な点は、ミラノとの共催であることで解決すると思われます。
まだ少し先の話ですが、2026年には是非とも現地で日本人選手たちを応援できる世界情勢になっていてほしいものです。