日本の大晦日、これまで「国民的関心事」としての地位を築き上げていた紅白歌合戦がついに終了?と話題になっています。
近年は昔ほど視聴率も振るわず、その存在意義は常に疑問視されてきましたが、その終了に関してここまで取り沙汰されるのは初めてのことと言えます。
この記事では、紅白歌合戦の終了に関する世間の声や現在の在り方に対する声、はたまた終了と言われる理由についに迫っていこうと思います。
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紅白歌合戦終了に関する世間の声

惜しむ声もありつつ、終了は当然、自然の流れだという声も多数聞かれています。
ではなぜここまで今回、紅白の終了が大きな話題となっているのでしょうか。
NHK・前田会長の一言から始まった

紅白歌合戦終了の噂は現在のNHK会長である前田晃伸氏の発言に端を発します。
紅白の仕組みを見直すべきと発言
前田会長は来年以降の番組編成についての発言の中で
「紅組と白組を分けたり、優勝旗を渡すシステムをやめるべきでは」
と言及したとされます。
「紅白を終わらせる」とも?
そしてある幹部には
「紅白を終わらせる」
とハッキリ言い切ったとの報道もされています。
これらがどの程度真実味のある話なのかは定かではありませんが、NHKの会長が紅白歌合戦に対して何らかのアクションを起こそうとしていることは間違いなく、それが紅白歌合戦終了という話の根源になっているようです。

さらに前田会長の発言
前田会長は取材で来年の紅白開催について問われ
「今年は止めるとか言ってないけど、来年のことはわかんないよって言ったんだよ。どんな長寿番組だって見直さなきゃおかしいじゃない」
と回答。
紅白歌合戦はもはやその存在が当たり前になってしまっており、そこから来るマンネリ化や停滞感は確実にコンテンツとしてのレベル低下を招いています。
前田会長が紅白の存在を疑問視する理由

ではなぜそこまで前田会長は紅白歌合戦の存在を疑問視するのでしょうか。
その理由をいくつか挙げてみたいと思います。
紅白の存在が疑問視される理由①男女で分けることの不毛さ
紅白歌合戦は今さら言うまでもなく、紅組が女性、白組が男性という形で分けられています。
ところがジェンダーフリーやLGBTへの感心が高まる中、男女による区分けに何の意味もないのではないかという声は以前から囁かれていました。
そもそも美川憲一さん(今回は落選しましたが)は白組でいいのか、というのは今まで放置されていたのが不思議なくらいです。
男と女で分ける、というのはいかにも前時代的な考えに基づいたシステムです。
紅白の存在が疑問視される理由②「合戦」という言葉の恐ろしさ

「合戦」というのは戦国時代の戦を想起させる言葉であり、言ってしまえば「戦争」です。
そんな意味を持つ言葉を、世界平和が叫ばれる昨今において用いているのはやはり違和感しかありません。
そしてそもそも「紅白」の「合戦」のルーツ自体が、平安末期に起きた源平の合戦(平家が赤、源氏が白の旗をたなびかせた)にあります。
そんな物騒なルーツをいつまで引っ張るのか、という声はあって当然と言えます。
仮にアメリカで同じようなイベントを開催するとしても、そのタイトルが「world music wars」とかには絶対ならないでしょう。
紅白の存在が疑問視される理由③歌手たちに必要とされていない
とあるレコード会社の関係者はこう話しています。
「もはや多くの歌手たちは紅白に出場できるかどうかをあまり気にしていないし、その年のヒット曲を歌う歌手が少な過ぎる」
これも非常に大きな問題です。
有名アーティストが紅白出場を辞退するのは今に始まったことではないですが、最近では出場してもその年のヒット曲を歌う歌手があまりにも少ない。
試しに今回の曲目の一覧を見てみても…

特にベテラン勢は「またこれか…」という過去の曲ばかり。
出演アーティストもあまり目新しさはなく、これが2021年を代表する出演者であるとは到底言えません。
紅白歌合戦終了の噂は前田会長の発言!その理由は時代の流れと世間の声にあり
紅白歌合戦終了の噂について掘り下げてきました。
噂の発端はNHK・前田会長の発言であり、その発言の裏には時代背景の変化と世間の声がありそうです。
しかしながらそれらは今に始まったことではなく、これまで何度も疑問視されてきた問題ばかりです。
それを見て見ぬ振りをしてきた結果が現在の紅白歌合戦の凋落であり、なるべくしてなったと言えなくもありません。
ようやくそこに気付いた前田会長の改革路線が吉と出るか凶と出るか…引き続き注目が集まりそうですね。