NHKの前田晃伸会長が話題になっています。
注目を集めたのは日本の大晦日を彩る国民的番組「紅白歌合戦」を終了させるという発言でした。
この驚きの報道にネット上では
- 前田会長ってどんな人物なんだ
- そんな権限がある人なの?
- ちょっと乱暴すぎでは…
などの声が上がっています。
この記事では、そんなNHK・前田会長の人物像に迫りながらそのプロフィールなどにも触れていこうと思います。
もくじ
前田会長に対する世間の声
やはり今回の紅白歌合戦終了に触れる声が数多く上がっているようですが、前田氏本人に対してはどうも攻撃的な意見が多数です。
その存在を今回の件で知った方も多いようですが、人物像や経歴についてはあまり言及されていないため批判の対象になっている原因についてははっきりしていません。
ここからその辺りを掘り下げていきます。
前田晃伸会長とはどんな人物?
それではNHK・前田晃伸会長についていろいろと深堀していきます。
元みずほフィナンシャルグループ社長である
前田氏は元みずほフィナンシャルグループの社長です。
会長に選出された理由についてNHKの経営委員会は
「メガバンクで大きな改革をしてきた実績があり、人をまとめる力や改革を推進する力がある」
としています。
NHKの経営委員会は外部の有識者で構成されている
NHK会長を選出する経営委員会は、外部の有識者12人で構成されています。
この経営委員会が、最適と思われる人物をNHK会長に任命するのです。
みずほ時代の評判は正直あまり…
前田氏のみずほグループ社長時代の評判は正直あまりよろしくありません。
というのも就任直後、傘下行の合併に伴うシステム統合に当たって連結の不具合から決済に二重引き落としなどの混乱が起き、利用者に多大な迷惑をかける事態を引き起こしています。
この問題で国会にも招致されており、その際に
「直接に御利用者の方に実害が出たというようなことではございませんが、クレームが大量に来たということで、そういう意味で大変申しわけないと思っております。」
と発言。
あまりに他人事のような物言いがマスコミに取り上げられ、大いに物議を醸したこともありました。
みずほのシステム障害は最近でもまだ記憶に新しいところであり、その元凶は前田氏であるとの声もあります。
NHKでは改革路線を断行
前田氏は2020年1月25日、第23代日本放送協会会長に就任。
そして『新しいNHKらしさの追求』を経営目標に掲げ、『会長特命プロジェクト』チームを立ち上げたとされます。
そのため局内では現在、改革の嵐が吹き荒れているといいます。
タテのラインの人事権の行使を認めない
前田氏は
「NHKを生まれ変わらせるには、職員の頭と行動を切り替え、既存の思考や行動から解き放たねばならない」
と強調。
さらに局内に向けてこう続けたとのことです。
今後は、いわゆる「タテのライン」による人事権の行使は一切認めません。(中略)人事異動の最終判断は、NHKグループ全体を俯瞰した視点で、私が適材適所の人事を行います。
「タテのライン」とはディレクター、記者、技術、事務職などの縦割り構造のこと。
従来のような各分野内での評価に基づく人事をなくし、自ら人事権をふるうとの宣言です。
職員全員に対して1人で対応?
しかし1万人を超えるNHK職員に、会長たったひとりの目が行き届くとは思えないと局内では言われています。
この方針には多くの職員から不安の声が上がっているようです。
長寿番組を打ち切り
前田氏の改革は人事に対してだけではなく、番組編成にも及んでいます。
まだ正式決定ではないとしながらも、いずれも長寿番組である
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を2022年の3月で終了させると報じられています。
その流れで生まれた「紅白歌合戦終了」宣言
以上のような改革路線を突き進む前田氏が、まさにその象徴として画策しているのが「紅白歌合戦終了」です。
前田氏はこの方針に関する取材に対し
「今年は止めるとか言ってないけど、来年のことはわかんないよって言ったんだよ。どんな長寿番組だって見直さなきゃおかしいじゃない」
と回答しています。
紅白歌合戦の終了はまだ決定事項でも何でもありませんが、何らかのメスが入るであろうことは、これまでの前田氏の言動から確実だと思われます。
前田氏は変化や改革を恐れぬ強硬派
以上のような点から、前田氏は変化や改革を恐れぬ強硬派の経営者と言えます。
こうした強硬姿勢が、変化を嫌う大多数の人間からは批判の的となってしまっている面はあるでしょう。
しかしご存知の通り、NHKには様々な問題点があり、紅白歌合戦に関してもマンネリ化が囁かれて久しい状況です。
前田氏の改革が吉と出るか凶と出るか…いずれにしても注目していく価値はありそうです。
前田晃伸氏のプロフィール
最後に前田氏のプロフィールをご紹介しておきます。
前田 晃伸(まえだ てるのぶ)
1945年1月2日生まれ(76歳)
熊本県生まれ大分県中津市育ち
- 1968年 – 東京大学法学部卒業、富士銀行入行
- 2000年9月29日 – みずほホールディングス設立
- 2002年4月1日 – みずほホールディングス代表取締役社長
- 2003年1月 – みずほフィナンシャルグループ設立。社長
- 2005年4月 – 全国銀行協会会長
- 2009年4月 – みずほフィナンシャルグループ取締役会長
- 2011年2月22日 – 国家公安委員会委員に就任
- 2020年1月25日 – NHK会長に就任
NHK・前田会長は変化や改革を恐れぬ強硬派!その強引な方針の結果に注目!
NHK・前田晃伸会長の人物像やプロフィールに迫ってきました。
局内や番組編成に対する方針から、前田氏は変化や改革を全く恐れないかなりの強硬派であることが伺い知れます。
たしかに問題山積の紅白歌合戦…だけでなくNHK局内の改革には、これぐらいのキツい薬が必要かもしれません。
しかしそのやり方には批判的な声や反発が大きいのも事実。
改革を断行する前田氏と、旧態依然のNHK。
両者がどのような化学反応を起こすのか、大いに注目していきたいですね。