前編では「顔採用」の是非を問いながら、そこにある因果関係と相関関係の違いを比較しました。
「顔採用に学ぶ因果関係と相関関係」のはなし。~前編~2018.02.15
イケメンになりたくて髪形を変えても、「髪型がカッコいい」=「イケメン」という因果関係は成立しないよ、そして元からイケメンの筆者には関係ないよ、というお話。
注意すべきは「相関関係」があっても「因果関係」があるとは限らないこと。
出したい結果に対してちゃんと因果関係が成立する原因を作り出すことができているか、を考えなければいけません。
「美人の数」と「会社の業績」に相関関係はあります。これはもう疑いようのない事実(それでも納得できない女性陣、ごめんなさい)。
でも「美人が多いから会社の業績がいい」という因果関係は成立しません。
「会社の業績を上げたい」から「美人ばっかり採用する」はやっぱりダメでしょう。
他にも例えば「営業成績を上げたくてビジネス関連の書籍を読み漁る」も、それだけでは意味がありません。成績のいい営業マンがビジネス書をたくさん読んでいる可能性は高いですが、本を読むだけでは成績は上がりません。
営業であれば話題としてマンガを読むことも必要だったりします。
「顔採用」に話を戻すと、前編の藤田社長の発言はとても深いことを仰っていると思います。
「素敵な人」という表現であって「美しい人」とは言っていません。
つまり人間が内面に持つ素敵さや素晴らしさは、その人の顔に出るんだよ、ということではないでしょうか。
何も「女は顔だぜ!」と言っているわけではないはずです。
そういえば私は学生時代、バイト先の飲み会で「やっぱり女は顔だぜ!」と高らかに宣言して女性陣から総スカンを喰らったことがあります。
もちろん私は藤田社長と同じく「顔を見ればその人が素敵な人かどうか分かる」という意味での発言だったわけですが、当時のギャル達には見た目も心もイケメンな私の想いは理解が・・・もうこのくだりいいですね。
そもそも目や鼻なんて所詮、体のパーツの一部です。その大きさや位置でここまで一喜一憂する動物は人間ぐらいのもんです。
ヒトとしての機能を考えるなら、顔のパーツがどんな形かなんてことはどうでもよく、内臓や精神面が健康であるかどうかの方が遥かに重要であります。だから企業にとっても長く健康で会社に貢献してくれることが最優先事項です。
綾瀬はるかに激似だけど、病気で1日で辞めちゃった、では話にならないわけです。それは山下智久でも同じ。石原さとみでも竹内涼真でも同じ。
就職活動で、ただ単に「美形」が有利なのだとしたら、日本という国は本当の意味での「顔採用」ができていないのかもしれません。「美男美女」=「素敵な人」という因果関係は成立しません。
「心がきれいな人」こそが本当に「素敵な人」なのです。と、書いておけば私の株も上がるかな・・・?(N)