7月27日のE-1選手権・韓国戦で負傷交代となった日本代表FW宮市亮選手が、右膝前十字靭帯断裂と診断されたと発表されました。
宮市選手は過去にも「これでもか!」というぐらい大怪我に見舞われており、またしても彼を襲った悲劇にはファンならずともショックが大きいようです。
ネット上も
- もう勘弁してあげてよ…
- サッカーの神はいないのか
- 呪われてるとしか思えない
など、その不運ぶりを嘆く声で溢れています。
そしてそんな嘆きと同時に浮かぶのが「宮市選手はなぜこんなにも怪我が多いのか」という疑問です。
この記事では、過去の宮市選手の怪我を改めて振り返りつつ、あまりにも多いその回数の理由について掘り下げてみようと思います。
もくじ
宮市選手の怪我に対する世間の声
これまで何度も大怪我から復活し、その姿に励まされてきたファンも多いのでしょう。
負傷のニュースがこれだけ取り沙汰される選手というのも非常に珍しいです。逆に言えばそれだけ宮市選手の怪我がとんでもない回数に及んでいるということでもあります。
宮市選手の怪我歴
単純に「怪我が多い」と言ってもそれはどの程度なのか、改めてその履歴を振り返ってみたいと思います。
スポーツ選手であれば軽度の怪我なら何十回、何百回と経験するのでしょうが、宮市選手の場合はエグいレベルの怪我を幾度となく負っています。
- 2011年11月 左足首捻挫
- 2012年04月 右肩負傷
- 2012年11月 右足首靭帯損傷
- 2013年03月 右足首靭帯損傷
- 2014年04月 左ハムハムストリング損傷
- 2015年07月 アキレス腱痛
- 2015年07月 左膝前十字靭帯断裂
- 2016年09月 右脚肉離れ
- 2016年10月 脳震盪
- 2017年06月 右膝前十字靭帯断裂
- 2018年04月 右膝前十字靭帯損傷
- 2020年06月 内転筋損傷
- 2022年07月 右膝前十字靭帯断裂 ← new!
引退レベルの怪我を何度も負っている
ご覧いただけば分かるかと思いますが、宮市選手は引退レベルの怪我を何度も負っています。
右膝の前十字靭帯断裂は4年ぶり2度目、膝の靭帯に関する負傷では4年ぶり4度目という、茶化すのは失礼ですがまるで甲子園出場校の経歴のような表現ができてしまうほどです。
ほぼ毎年のように何かある、と言っても過言ではない怪我歴…。これだけ何度も大怪我に見舞われる選手というのもある意味レアです。
それでも不死鳥のごとく復活!
宮市選手がスゴイのは怪我の回数が多いことではありません。
最もスゴイのは、これだけの大怪我を何度も経験しながら、不屈の闘志でピッチに戻ってくるその根性です。
普通、こんなにも怪我が続けばとっくの昔に「引退」していても不思議はありません。しかし宮市選手は、どれだけ怪我をしても、どれだけ大手術をしても、懸命にリハビリをしてプレーヤーとして戻ってくるのです。
その姿に心打たれるファンが多いのも当然です。
そしてただ戻ってくるだけでなく、今でも日本代表で戦える力をキープしている…もし、もしも宮市選手が一切の怪我なく現役生活を送れていたら…
日本サッカーは今よりももう一歩、先に進めていたかもしれません。
なぜこんなにも怪我が多い?
宮市選手は私たちに勇気と希望を与えてくれる素晴らしい選手であることはお分かりいただけたと思いますが、それでもやはり気になるのは「なぜこんなにも怪我が多いのか?」という点でしょう。
ただ”運が悪い”というだけでは片付けられない理由が何かありそうです。
体格だけの問題ではない
怪我の多い理由として、単純に宮市選手が華奢だからと考える方もおられると思います。
宮市選手のプロフィールを見ると、183㎝・70㎏となっています。
似たようなサイズ感の本田圭佑選手が182㎝・74㎏であり、身長180㎝の人の平均体重が71.3㎏であることから、たしかに宮市選手はどちらかというと「線が細いタイプ」とは言えそうです。
しかし、明らかにガリガリ体型というわけではありませんし、体格だけでは怪我の多い理由とは言えないのではないでしょうか。
宮市選手は女性のような骨格や筋肉を持っている?
怪我が多い理由として考えられるのは『宮市選手が女性のような骨格や筋肉を持っているからではないか』という点です。
そもそも
膝の前十字靱帯(じんたい)損傷は、女性アスリートの発生頻度が高い
とされています。
女性の骨格上の特徴
サッカー男子U―19日本代表でチームドクターを務める東大医学部附属病院整形外科の武冨修治医師によると、
女性は一般に、男性と比べて身長の割に骨盤の横幅が広く、出産のために骨盤の内径も大きい。
そのため、太ももの前側の筋肉「大腿四頭筋」のライン(骨盤の外側と膝蓋骨を結ぶ線)と、膝の曲げ伸ばしに関係する膝蓋腱(しつがいけん)のライン(膝蓋骨と脛骨粗面を結ぶ線)の角度のずれ(Qアングルと呼ばれる)が、男性よりも大きくなる傾向がある。
その結果、正面から見た膝関節は「外反(がいはん)」といって、体の中心軸に対して外側に反った状態になる。「X脚気味になり、膝が体の内側に入りやすい」
とのこと。
要は「膝が体の内側に入った状態で走ったり跳んだり着地したりを繰り返すことで、膝への負担が蓄積しやすくなる」ということです。
着地姿勢の違い
男性と女性では、ジャンプをした後の着地姿勢にも違いがあります。
分かりやすく画像でご覧ください↓
男性は割とO脚気味で、膝が内側に入っていないのに対し、女性の典型的な着地動作は、膝がぐっと内側に入る傾向があります。
膝への負担はどちらが大きいか、言わずもがなです。
また、着地の際の体幹コントロールにも男女差があるようです。男性が股関節を「くの字」に曲げるのに対して、女性は体をあまり曲げずに降りてくる傾向があるといいます。
股関節が曲がっている方が、地面からの衝撃を吸収しやすく、重心も膝の上に来ます。逆に膝より遠い所に重心があると、前十字靱帯損傷のリスクが高くなるんだそうです。
サッカー選手の怪我の男女差
武冨修治医師の研究によると、サッカー選手の膝前十字靭帯損傷は女性の方が圧倒的に頻度が高く、スペイン1部の調査では女性の方が男性より4.5倍多いという結果が出ています。
宮市選手は筋肉もしなやか?
宮市選手の特徴と言えば、誰も追いつけないほど圧倒的なスピードに乗った快速プレー。
183㎝の体躯をあのスピードで動かすには、ただ硬いだけの筋肉では不可能でしょう。宮市選手の筋肉は男性的なゴツゴツしたそれではなく、女性のようなしなやかな筋肉を持っていると推測できます。
もちろん宮市選手の骨格や筋肉を調べたわけではないので正確なことは分かりませんが、これだけ大きな怪我を繰り返す(特に膝周りの怪我が多い)ことを考えると、上記で述べたように骨格や筋肉に原因があるというのもあながち間違ってはいないかもしれません。
宮市亮、怪我が多い理由は「女性のような骨格と筋肉」に原因アリ?
またしても右膝前十字靭帯断裂という大怪我を負ってしまった宮市選手について掘り下げてきました。
ワールドカップも近づき、その離脱は非常に残念でなりません。数々の怪我を乗り越えてきた苦労人だけに、ようやくその努力が報われるときが来たと期待したのですが…
そしてこんなにも怪我が多い理由として考えられるのは、宮市選手が女性のような骨格や筋肉を持っているからではないかとして、記事を進めてきました。
真偽のほどは確かめようがありませんが、とにかく今は宮市選手の早い回復を祈るばかりです。
彼ならば、きっとまた我々にその勇姿を見せてくれることでしょう!