五輪開幕を目前に控えた今、大会組織委員会や東京都が頭を悩ませてきた「お台場トイレ臭問題」が再燃しました。
これについては韓国メディアが「東京五輪の水泳競技場でなぜ“汚物の臭い”が……衝撃だ」とする特集記事を掲載。
また韓国お得意の嫌がらせ記事かと思いきや、同会場は2年前、パラリンピックのトライアスロン・テスト大会に参加した選手から「正直、トイレ臭い」と不満が噴出していました。
この記事では、
- なぜお台場トイレ臭問題が起きるのか
- どんな対策が行われていたのか
といった疑問にお答えしていこうと思います。
もくじ
そもそも何の会場なの?
トイレ臭が問題になっているのは「お台場海浜公園」です。
ここは7月26日からトライアスロンなどの会場として利用されることになっています。
画像を見るだけで分かるヤバそうな雰囲気
現在のお台場海浜公園の様子を画像でご覧いただきましょう。
この画像には
写真で見ただけで分かるすごいウン◯水
コロナじゃないヤバい病気になりそうだな
もうすでに色がやばい 俺の知ってる海の色と違う
などなど、酷評の嵐です。
たしかにどう見ても「綺麗な海」とは口が裂けても言えない色をしていますね・・・。
なぜお台場トイレ臭問題が起きるのか
それではなぜ、このようなトイレ臭問題が起きるのかを解説していきます。
原因は東京湾に流れ込む汚水
東京の下水の8割は、し尿も含む家庭排水と雨水を一本の管で集める合流式で処理されています。
しかしこの合流式下水道では、大雨が降って再生センターの処理能力を超えると、汚水がまじったままの水が未処理のまま川や海に放流されてしまうのです。
分かりやすく↓の画像をご覧ください。
普通は分流式
一般的には分流式下水道が使用されています。
分流式はその名の通り、生活排水と雨水をそれぞれ別の管で集める方式。
なぜこれが一般的かと言うと、混ざったら大変なことになるからです。
そしてその“大変なこと”に実際になっているのがオリンピックの競技会場という、何かの冗談かと耳を疑う事態なのです。
海水浴場との比較画像
トライアスロンのスイムが行われるということは、せめて海水浴場程度の美しさがあって当然です。
ところが日本の「あまり綺麗とされていない海水浴場」との比較画像でもこの通り。
海の色の違いがあまりにも・・・。ちょっと信じられない光景ですね。
どんな対策が行われていたのか
東京都も組織委員会も、この状態をさすがに放置していたわけではありません。
日本の威信をかけた対策がとんでもない規模で行われていました。
作戦その①巨大仕切り作戦
東京都や組織委員会は、ポリエステル製の仕切りである「水中スクリーン」を海中に垂らして競技コースの水質安定を図りました。
そしてそのスクリーンを3重に張り巡らせることで、水質検査の基準内に収まったとのことです。
こちらも分かりやすく画像を見てみましょう。
結局つながってますやん!
“大便など”って・・・競技水域内のすぐそこまでブツが迫ってますよ!
これが「基準内」なんですか?
そもそもそういう使い方をするものではない
都港湾局港湾整備部で環境対策を担当する羽田昭広課長は
「水中スクリーンは閉鎖水域で人が泳げる水質にするための設備ではない」
と指摘しています。
本来は海洋土木工事で拡散する土砂などのかくはんを防ぐ目的で設置する汚濁防止膜だといいます。
また、水中スクリーンを製造する太陽工業(大阪市)の高田敬三・資材事業統括本部部長は
「微粒子を遮る効果は実証したが細菌類の低減効果は想定していない」
と話しています。
う〜ん、本当に意味があるのでしょうか…
作戦その②アサリ大量投入作戦
また東京都は水質改善を期待し昨年7月上旬まで伊豆諸島・神津島から運んだ2.2万立方メートルの砂を海中に投入。
アサリなど二枚貝がすみつくことによる「浄化作戦」を敢行しています。
その事業費、実に1億2千万円也。
大真面目に税金使ってやることか
この作戦(対策)には随分と辛辣な声が聞こえてきています。
都が大真面目に億単位のお金を使って「貝で水質を浄化させるという」小学生の自由研究かと思うようなことをやっているのです。
そんなお金があるなら、ちゃんとした競技場を建設する方がよっぽど確実で間違いない方法だと思います。
まとめ
お台場トイレ臭問題について、その原因と対策について解説してきました。
この状況にはなるべくしてなった、そして対策もお粗末過ぎる、ということがご理解いただけたと思います。
ここで競技をする選手たちは本当に気の毒ですが、とにかく変な病気には十分気をつけていただき、せめてウンを付けて帰ってもらえたらと思います。