Netflixで実写ドラマ化される『幽☆遊☆白書』が波紋を呼んでいます。
漫画やアニメの実写化が炎上するのはもうお馴染みの光景ですが、今回の幽遊白書は少年ジャンプ黄金期を支えた伝説的作品。
ファンの思い入れも並大抵のものではなく、公開されたその実写ビジュアルには
- なんじゃこれ、酷すぎ
- ただのコスプレかよ
- こんなの幽白じゃない!
など、かなり強烈な批判の声が飛んでいます。
大体、過去の実写化作品を見ても失敗と言われるケースがほとんどであり、きっと俳優陣も内心やりたくないんだろうなぁと思ったりもします。
この記事では、公開されたビジュアルとキャスト陣の発言を振り返りながら、そもそもなぜ漫画やアニメを実写化するのかの背景にも迫っていこうと思います。
もくじ
幽遊白書実写化に対する世間の声
Twitterでも好意的な声を探すのが難しいほど批判の嵐といった状態です。
少年漫画でありながらその美形キャラの魅力で女性ファンが多いことも、批判の多さに繋がっていそうです。
公開されたビジュアル
それではまず、既に公開されたメインキャラ4人(幽助、桑原、飛影、蔵馬)の実写化ビジュアルを改めて確認しておきましょう。
それぞれに対して挙がったネット上の声(マイナス意見ばっかりですが…)も合わせてご紹介。
浦飯幽助(北村匠海)
- 「幽助は中学生なんですけど…」
- 「この人トンカツDJ揚げ太郎の人?」
- 「北島康介みたい」
桑原和真(上杉柊平)
- 「小綺麗すぎる」
- 「髪型すら寄せる気ないって何なの?」
- 「桑原がこんなにイケメンなはずがない」
飛影(本郷奏多)
- 「飛影はこんな顔じゃない!」
- 「ナイフとか舐めそう」
- 「何でユニクロのタートルネック着てるの?」
蔵馬(志尊淳)
- 「あんた誰!?」
- 「違う、そうじゃない」
- 「IZAMじゃねーか」
実写化できない魅力
妖怪である飛影と蔵馬(最終的には幽助もですが)はそもそも実写化がキツいですよね。
この2人には女性ファンが大量にいらっしゃるでしょうし、飛影と蔵馬の魅力は現実世界で再現できる次元でないのは明白です。
それならばせめて見た目を近づけやすい幽助と桑原だけでも頑張るのかと思ったら…
なぜか結果は北島康介とEXILEの子分みたいなビジュアルに。
これはどう贔屓目に見てもファンを納得させるには程遠いと言わざるを得ません。
戸愚呂兄弟やコエンマは誰が演じるの?
幽遊白書にはメインキャラ以外にもたくさんの魅力的なキャラがいます。戸愚呂兄弟やコエンマなど、実写化で誰が演じるのか…気になりますよね。
まだ公式の発表はありませんが、ネット上では
- 戸愚呂・兄 → 滝藤賢一
- 戸愚呂・弟 → 綾野剛
- コエンマ → 横浜流星
といった情報が流れています。
う~ん…あまりイメージが湧きません。特殊メイクやCGバリバリでの再現になるのでしょうか。
でもそれでは俳優側の事務所が許さないでしょうし…こればかりは発表を待つしかありません。
俳優陣も内心やりたくないと思っている?
ここからは各キャラを演じる俳優陣のコメントからあれこれ考察していこうと思います。
幽助役:北村匠海
「作品が作品なだけに最初はどでかい冗談かと思って笑うしかありませんでした」
幽遊白書がどんな作品でどれだけ偉大であるかはご存知のようで、大役を演じる責任の重さは感じているようです。
ただ「どでかい冗談」と言うのが、こんな大役が自分に来たことが冗談と思ったのか、そもそもこの作品を実写化すること自体が冗談だと思ったのか…
後者に思えてならないんですよね。
桑原役:上杉柊平
「最高にかっこいい人物を演じることが出来る事を大変嬉しく思いました。『幽☆遊☆白書』の実写映像化を全世界の方に観ていただけると思うと今から嬉しくて仕方ありません」
大役を任された喜びは十分に伝わりますが、「全世界の方」とか「嬉しくて仕方ありません」とか、大げさな表現はちょっとヤケクソ気味になっているように聞こえませんか?
無理やり気分を高揚させているように見えなくもありません。
飛影役:本郷奏多
「飛影のことを好きな方にも納得していただけるように飛影らしさを意識して組み立てたつもりです」
飛影ファンにかなり気を使っていることが分かるコメントです。
飛影なんて誰が演じても批判が来ることを本郷奏多さんは理解しているのでしょう。
組み立てた「つもり」と仰っている辺り、予防線というか、それでも絶対に避けられない批判の嵐を覚悟していると取れます。
この辺りは数々の実写化作品で起用され、同時に数々の批判にさらされてきた本郷さんだからこその感覚なのではないでしょうか。
蔵馬役:志尊淳
「ビジュアルに関してだけでも2~3年くらいかけて、みんなで試行錯誤して、細かいディテールを探求しました」
2〜3年ということは相当以前から実写化が決定していたのですね…。
ネットでは「2年も3年もかけてコレかよ」などかなり辛辣な声もありましたが、その努力は評価すべきです。
しかし『蔵馬』という絶世の美男子を実写化するのはやはり無理があるというのは、ご本人も感じているのではないでしょうか。
飛影同様「どうやっても批判を喰らう」というのは少々気の毒に感じます。
やっぱり本音は「やりたくない」
幽遊白書の俳優陣のコメントはどれも一見すると喜びの声のように聞こえますが、深読みするとかなりネガティブになっていると取ることができます。
逆に言えばそれだけ作品の偉大さと、実写化に向かない作品であることを痛切に感じていると言えます。
いくら仕事と言えども「何をどうやっても批判される」のが分かっているのはさぞ辛いことでしょう。
漫画やアニメの実写化作品への出演自体、きっと多くの俳優が「内心ではやりたくない」と思っていて不思議ありません。
そして原作が素晴らしいものであればあるほどその思いは強くなるのではないでしょうか。
そもそもなぜ実写化は続く?
高確率で炎上する漫画やアニメの実写化…それでもその流れは留まるところを知りません。
原作ファンの気持ちを置き去りにした実写化の波が続くのはなぜなんでしょうか。
『儲かるから』に他ならない
実写化が止まらないのは単純明快『儲かるから』です。
幽遊白書のように明らかにファンが多い作品であれば、その層の厚さからヒットが見込めるということ、即ちDVDなど二次利用の利益にもつながります。
さらに、日本の人気コンテンツとしての海外需要という点も見逃せません。
日本の漫画やアニメは海外でも評価が非常に高く、その実写化となれば否が応でも注目が集まります。
芸能事務所にとっても、所属タレントを世間に売り出す一大チャンスです。
人気漫画やアニメの実写化は、制作者・スポンサー・事務所にとって三方良しなのです。
割を食うのは俳優とファン
この巨額な「実写化ビジネス」で割を食うのは、実写化など不可能な役を無理やり演じさせられる俳優と、作品に対する愛や思い出を踏みにじられるファンです。
もちろん制作サイドが適当な仕事をしているとは言いませんが、ハッキリ言って「余計なことするな」と思うファンは多いでしょう。
いくら批判をしていても、好きな作品だからとりあえず観てみる…
で、やっぱり「なんじゃこりゃ」となって時間とお金を無駄にした挙げ句気持ちまで落ち込む…
そういう経験をした方も多いことでしょう。
幽遊白書・実写版がそうならない作品であることを祈ります。
幽遊白書の実写化にはやっぱりお金が絡んでいる
実写化があまりにもひどいと炎上している幽遊白書に迫ってきました。
公開されたビジュアルを改めて見ても、やはりちょっと納得はできません。もちろんまだ実際に作品になってみないと分からない部分も多々ありますが。
それでもやはり名作の実写化の背景には巨額のビジネスが潜んでおり、それは我々一般のファンが何を言っても止められないものであるのは仕方のないことなのかもしれません。
で、あるならばせめて制作サイドには、作品やキャラクター達に最大限の敬意を払ってほしいと願うばかるです。
私たちにできるのは、ただひたすら「良い作品になるように…」と祈ることだけなのですから。