見たい、聞きたい、話したい…
ここにはそれがある。
あした使えるはなしのたね
2021年発行

「最後まで」のはなし。2021.03.25

こないだ久しぶりに残念なCMに出会いました。それはYouTubeで動画を再生しようとしたとき冒頭に流れるCMの一つだったのですが、ご存知の方も多いと思いますがあれってスキップできるものも多いんですよね。

5秒ぐらい見ると画面下に「広告をスキップする」という文字が表示され、それをタップするとスキップできる。

当たり前ですが見たいのは動画本編なので私はほとんどスキップするのですが、残念だったのはスキップできないCMだったとかそういう単純なオチではありません。

そのCMは開始と同時に、ウリにしたいキーワードを出演している女性タレントが3回4回と連呼してきました。しつこいな、と思いながら見ているとその女性タレントがこう言いました。「この言葉(その連呼したキーワード)だけ覚えたらスキップしてくれていいよ」―――愕然でしたね。

コイツら、スキップされることを前提でCM作ってるのか、と。そんな意識の低さで良いCMなんて作れるわけねぇだろ、と。どんなにスキップされる可能性が高くても、作品を生み出す以上「素晴らしい内容だから最後まで見てくれ!」と思いながら作るべきです。

映画でも小説でも歌でも、作った人が最初に自分の好きな部分だけ並べて「あとはもう視聴しなくていいですよ」と言われたらどう思いますか?ああ、その先はもう真面目に作ってないんだなと思うでしょう。仕事としてあまりにもいい加減すぎです。

目標を高いところに設定しない限り、良い結果なんて生まれるわけがありません。「神ってる」で流行語大賞も獲得したプロ野球・広島カープの鈴木誠也選手はある会見で自身のシーズン目標についてこう答えています。

「打率10割、200本塁打、1000打点」。そう言い放ったとき、会場には笑いが起こったそうです。できるわけがないからです。できるわけがないことは誰の目にも明らかですが、でも鈴木選手の目は笑っていませんでした。

そこを目指して努力し、一打席一打席に集中するからこそ、人より優れた成績を残すことができるということを鈴木選手は知っているのです。

ちなみに打率の話が出たので少し触れるとプロ野球の打率は4割がアンタッチャブルゾーンです。シーズン打率4割は未だ誰も成し得たことがありません。鈴木選手と同じ苗字の鈴木「イチロー」選手が残したシーズン最高打率が2000年の.387。

夢の4割まであとヒット5本だけ足りませんでした。全盛期は1試合5安打とか平気でやっちゃうイチロー選手だけに、あと数試合あれば・・・。プロ野球におけるシーズン打率の最高記録は1986年に阪神のバース選手が記録した.389。これは4割にあと6本足りず。

また、読売ジャイアンツ史上最強の助っ人・クロマティは1989年、開幕当初から打ちまくりシーズン終盤の8月20日まで打率4割をキープ。でもそこから崩れ最終的には.378で終了。4割にはあと10本足りませんでした。ちなみに8月20日の時点で規定打席には達していたため、その後の試合を休めば4割を達成していたことになります。

でも目先の記録にこだわらず、最後までチームの勝利という大目標のために尽くしたクロマティの姿は永遠に輝き続けます。少しは見習ったらどうだ、YouTube広告さんよ。

と、いうことで後半は野球ネタになってしまったので前半以外は読まなくていいです・・・って言ってることとやってることが違うな。言いたいことを言っただけの前半より、記録調べたりした後半のほうが時間かかってるから読んでね。(N)